
出典:polkadot
こんにちは!Stakedの渡辺創太です。
今回はPolkadot(ポルカドット)とSubstrate(サブストレート)を紹介します。両者はまだまだ日本語の文献も少なく、技術的なレベルも高いので、その関係性や技術を整理できている人は多くはないと思います。しかし、Web3 FoundationやParity Technologiesなど業界のリーダーが本腰を入れて開発をしているプロジェクトで、今後さらに関心が集まると思うので注目です。
Substrate(サブストレート)とはなにか?
Substrateはブロックチェーン開発のフレームワークです。やや強引ですが、HPを作るためのワードプレスと置き換えるとイメージしやすくなるかもしれません。Substrateを用いれば、現在Webアプリを作るときにHTTPなどを意識しなくていいように、ブロックチェーンを作るときに低レイヤーのアルゴリズムやネットワーク、ストレージなどを意識せずにチェーンを作成することができます。開発を行っているParity Technologiesによれば、Substrateは拡張性を最大限に高め、複雑さを最小限にしたブロックチェーン開発フレームワークと言われています。
ではSubstrateのどこが魅力的なのでしょうか?
他のブロックチェーンにはできなくてSubstrateが土台になっているチェーンにはできることはいくつかありますが、一番注目するべきなのは、コンセンサスアルゴリズムなどのロジックを変更してもハードフォークが起こらないという点です。
イーサリアム(Ethereum)などに見られるように「はい、2.0に移りますよ。」というガバナンスでハードフォークが起こればその上にtoBやtoGovermentのサービスを載せるのは難しいと思います。分散化されたガバナンス(Decentralized Governance)によってアップデートが決まりフォークを起こさないといったメリットが享受できればエンタープライズ向けにはかなりメリットがあると思います。
他にもLightクライアントが想定されており、モバイルやIoTと相性がいいこと。Substrate上でプライベートブロックチェーンとパブリックブロックチェーンの両方が作成可能なのでセキュリティレベルが選択できる(Polkadotをインテグレートすればセキュリティがシェアできる)などのメリットがあります。
Substrateのページ。パノティプコンの監視台にギャビンがいるみたい。For enterpriseの文字を見逃してはいけないw インターオペラビリティの真髄はね。そこにある。エンタープライズの対象が何かがポイント。 pic.twitter.com/fUvrTlW20b
— ふーさん (@chubchubkun) 2019年1月5日
Polkadot(ポルカドット)とはなにか?
Substrateで開発されたブロックチェーンはPolkadotをインテグレートすることによって真価を発揮します。
PolkadotはWeb3 Foundationが開発を率いているプロトコルです。「POLKADOT: VISION FOR A HETEROGENEOUS MULTI-CHAIN FRAMEWORK」というホワイトペーパーが公開されており、技術的なところも今後紹介できればと思います。ホワイトペーパーは難解なので手始めとしてはライトペーパーを見てみるといいかもしれません。
Polkadotは大きく分けて3つの要素で構築されています。
1つ目はRelay Chainです。このチェーンがあることによって2つ目に紹介するParachain間で通信ができたり、セキュリティーを共有することができます。ParachainはRelay Chainから派生して作られるクロスチェーンです。また、Polkadot Relayチェーンを通して独立したParachain間で任意のメッセージを交換することが可能になります。Polkadot V2からはParachainから派生してParachainを作れるようになるなど階層化していくことが見込まれています。最後に、3つ目はBridgeです。これはEthereumやBitcoinなど、アルゴリズムの異なるチェーンを繋げることができます。
まとめると、チェーン間に相互運用性をもたらしセキュリティをシェアすることができるのがPolkadotと言ってよいと思います。
SubstrateとPolkadotの違い
アナロジーを用いれば、PolkadotはEthernetのようなプロトコルであり、Substrateはソフトウェアです。Substrateを用いて作ったチェーンはPolkadotをインテグレートしてもしなくても構いません。またPolkadotで階層化されたParachainもSubstrateを用いて開発されている必要はありません。
次回からもっと詳細を深掘りしていきたいと思います。
書いた人:渡辺創太(@WatanabeSota)
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