「ビットコインって円とかドルと何が違うんだ!」と疑問に思ったこと、一度はありますよね?

ビットコインの仕組みとかは大体分かった。けど、結局ビットコインと法定通貨は“通貨として”何が違うのか、きちんと説明して欲しい!​もし、両者の違いがはっきりと分かれば、ビットコインをきちんと評価することができるようになりますよね。​

そんな方のために、今回は、ビットコインの法定通貨の違いから、将来的に、ビットコインは法定通貨を超えるのかという点について、分かりやすく説明していきます。

両者の違いをよく知って、みなさんがビットコインの将来性を評価できるようになるために、この記事がお役に立てば幸いです。

ビットコインの法定通貨と異なる5つの特徴

ビットコインと法定通貨の違いをまとめて表にしました!大きく異なる点として以下の5つが挙げられます。

ビットコイン​​法定通貨
実体​ない紙幣と硬貨
​発行者・管理者存在しない​ もしくは 全員​中央銀行と国
​発行量・ペース上限は2100万BTC
プログラムに従う
​上限なし
金融政策に従う
​価値の保証ない​​国への信頼
​利用可能範囲全世界​限定的(国内など)

このようにビットコインと法定通貨は大きく異なります。ここでは、ビットコインに注目して、それぞれの違いを説明していきます!

(お伝えする内容は、優劣を表すものではありません。

<ビットコインの仕組みについて、まだよく分かっていないという方は先にコチラ!>

ビットコインとは今世界で大ブームを引き起こしている仮想通貨です。仕組みがわからずなんとなく怖いと思い手を出せていないあなたは得するチャンスを逃しているかも!ビットコインの仕組みや人気の理由を初心者向けに東大生が図とともに10分で解説します!

実物が存在しない

1つ目の特徴は、ビットコインには実体が存在しないという点です。手で持って渡したり、実物を金庫に入れて保管したりすることはできません。

法定通貨は、貨幣(1000円冊や500円玉など)という実体に価値を持たせられます。資産を受け渡す時には、実物の貨幣を渡すことで実現できます。

それに対してビットコインは、データ上でしか価値を扱えません。資産の受け渡し、保管においても、あくまでデータ上で実現するしかありません。

多くの人は「実物がないなら、信用できない!」と考えてしまいがちですが、実際には、ネットワークの全てがデータを消去しない限り、ビットコインは消滅しません。

この理由はブロックチェーン技術で説明されます。まだよく分かっていない!と言う方は下の記事をご覧ください。

 <ブロックチェーンの仕組みついて説明した記事はコチラ!>

ブロックチェーンの仕組みを知っていますか?ビットコインをはじめとした仮想通貨で広く用いられているのに、きちんと知っている人は意外と少ないです。初心者向けの簡単な説明から始めて、他のサイトではなかなか教えてくれない細かい仕組みまで教えます!

発行者・管理者が存在しない

2つ目の特徴は、ビットコインには発行者や代表的な管理者が存在しないという点です。分散的と表現されます。

法定通貨は、国や中央銀行が通貨の発行・管理を行います。

それに対してビットコインは、発行者・管理者は存在しません。ビットコインでは、プログラムに管理されます。これによって誰にとっても平等な透明な通貨を実現しています。

発行量に上限があり、発行ペースはプログラムで管理

3つ目の特徴は、ビットコインは発行上限・発行ペースがプログラムで決定されているという点です。

​法定通貨は、国が続く限り通貨が発行され続けます。そして、その発行・流通のペースは景気などを基準に金融政策によって決定されます

それに対して、ビットコインは、管理者が存在しません。発行量のペースや上限は、事前に組まれたプログラムによって決定されています。上限の2100万BTCが、2140年に採掘され尽くされる計画です。

しかし、実は、2033年がより重要な年と考えられています。

ビットコインの発行量と西暦のグラフです。実は、ビットコインは増加量が段々減っていく形になっています。急激に増加する2033年までに、全発行量の99%が完了する予定です。それ以降は、たった1%を地道に発行し続けるのです。

ビットコインは法定通貨とは逆に、限が存在するからこそ価値を持っています。ビットコインの新規発行を「マイニング」=「採掘」と呼ぶように、ビットコインの発行は金の採掘と結びつけられます。金も、人と時間を割いて見つけるからこそ、価値が生まれました。ビットコインも、限りある発行量を奪い合うからこそ価値が生まれています。

<ビットコインのマイニングについてまとめた記事はコチラ!> 

最近巷でよく聞くマイニング、儲かるとかいう人はいるけど実際どうすればいいのか全然わからない、まずマイニングってなんぞやという人向けにマイニングの初歩から発展的なことまで、コインオタクがマイニングについて解説してみました!

価値の保証が全くない

4つ目の特徴は、ビットコインには価値の保証が全くないという点です。

通貨としての信頼には「誰がこれ(通貨)の価値を保証してくれるのか?」というのが重要なポイントです。

法定通貨について、昔は、「金と交換できる!」というルールでそれぞれの銀行が価値を保証していました。しかし、そうした金本位制では、中小銀行が潰れると金と交換できなくなってしまいます。そこで現在では、日本銀行に紙幣の発行権を集中させています「国は国内の市場を適切に管理するはず!」という信頼のもと、今の紙幣は価値を保っています。

前項で、ビットコインの生成過程から価値を説明しましたが、あれは競争に基づくものでしかありません。これを”保証”とまで言うのは無理があります。​ビットコインの場合、価値の保証は存在しません。元々価値が0だったビットコインに、10兆円以上の期待が集まっている、というのが現状です。

利用可能範囲が全世界に広がっている

5つ目の特徴は、ビットコインの利用可能範囲は全世界に広がっているという点です。

​法定通貨は、法律によって決済手段として認められる範囲が定められています。この力を強制通用力と言います。逆にその範囲の外側の国や地域では、そこで強制通用力を持った通貨を手に入れるべきです。そのために両替を行います。

それに対してビットコインは、強制通用力は全く認められていません。法律による後ろ盾がありません。しかし、特定範囲でのみ出回るのではなく、全世界で利用できるようになる可能性も秘めています。

今はまだ、利用可能店舗は限られていますが、今後、通貨としての通用力が世界中に広がり、「ビットコインがどこでも使える世界」が待っているかもしれません。逆に、どこでも使えないおもちゃになってしまう可能性もありますが・・・。

<ビットコインの使い方についてまとめた記事はコチラ!>

ビットコインの使い方が分からない!これはビットコインに興味があるけどまだ踏み出せないという人の多くが抱える悩みではないでしょうか。具体例も交えたわかりやすい解説が載っているのでこれを読んで一気にビットコインブームに乗っかっていきましょう!

ビットコインは法定通貨の代わりとなるのか?

​前項で、ビットコインと法定通貨を比較してきました。ここからは、「ビットコインが法定通貨に取って代わることはあるのか?」という点について、詳しく考察していきます。

​ビットコインはまだ「通貨の三大機能」を満たせていない

現状から説明します。ビットコインはまだ、通貨の三大機能を満たせておらず、法定通貨の代わりとなることには程遠いです。

通貨の三大機能というのは、「価値の尺度」「価値の交換」「価値の保存」という通貨が持つべき3つの重要機能のことをいいます。現状、この3つの機能を満たせていないビットコインは通貨として未成熟です。逆にこれらが満たせば、法定通貨に取って代わる存在になることもありえます。

​価値の尺度

価値の尺度とは、モノやサービスの価値を客観的に表す機能のことです。例えば日本円の場合、「リンゴは100円、みかんは50円、だからリンゴはミカンの2倍価値がある」という風に、価値評価の基準となれます。

値動きの激しい今は、価値の尺度としてビットコインを用いるのは難しいです。

​価値の交換

​価値の交換とは、モノやサービスの交換や価値の支払いの仲介役となる機能です。昔の物々交換を便利するために用いられる機能です。これには、価値が広く認められている必要があります。

価値の尺度機能を果たせず、また普及率があまりに低い今、価値の交換機能を果たすのは難しいです。

価値の保存

​価値の保存とは、価値の蓄積・保存のための実体となる機能のことですこれには、額面通りの価値がいつまでも変わらずに保たれ続ける必要があります。ビットコインは、2017年から2018年の間に起きたバブルで見られたように、価格変動が法定通貨と極めて大きいです。

値動きの激しい今は、ビットコインでは価値の保存機能は全く果たせていません。

将来的に1つの国際通貨となる可能性はある 

ビットコインには、現状では、通貨の三大機能が欠落しているため、法定通貨に“取って代わる”可能性はほぼありません。

しかし、ネックとなっていた、「値動きの激しさ」と「普及率の低さ」さえ解消できれば、国際通貨となる可能性は十分にあります!国際通貨とは、世界中で価値を認められている通貨のことです。明確な基準があるわけではありませんが、ドルやユーロなどが挙げられます。

ビットコインは、国際通貨となりやすい通貨であると言えます。ビットコインは、インターネット上で記録・管理されています。インターネットに接続さえすれば、誰でも送金ができます。そして、現在、携帯電話の通信網は世界中に急速に広がっていっています。世界中どこでもスマホでビットコイン支払い、という未来もあるかもしれません。

<そんなビットコインの購入方法をまとめた記事はコチラ!> 

仮想通貨ブームに乗っかりたいけどビットコインの購入方法がわからない…そんなあなたのためにビットコイン取引に必要な最低限の知識やメリット・デメリットを解説し、入金方法と購入方法を教えます!さっそく仮想通貨取引を始めてみよう!

​ビットコインと法定通貨まとめ

ビットコインと法定通貨の違いと特徴についてお伝えしてきました、​いかがでしたか?

ビットコインの法定通貨との違いまとめ

  • 実体がない
  • 発行者管理者が存在しない
  • 発行はプログラムが行う
  • 価値の保証がない
  • 利用可能範囲は世界中に広がっていく

 ビットコインが普及していくかどうかの判断には、既に普及している法定通貨との比較が欠かせません!

両者の違いをしっかりと把握して、適切な資産管理を行えるようにしましょう!


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