日本時間で2025年1月27日、中国が開発した低コストAIの衝撃により、アメリカのナスダック(NASDAQ)市場は全面安となり相場が3%下落しました。ビットコイン(BTC)価格も一時97,777ドル(約1,506万円)にまで下がりましたが、すぐに10万ドル(約1,540万円)レベルを回復しています。
際立ったビットコインの回復力
暗号資産(仮想通貨)ファンドのビットワイズ(Bitwise)で、ヨーロッパ調査部門を統括するアンドレ・ドラゴッシュ(Andre Dragosch)氏は、株式市場の下落に対するビットコインの回復力について「究極の強気」と評しています。彼は直近2日間ビットコインのパフォーマンスがナスダックを上回り、しかも下落リスクが限られていることを強調しています。
27日のアメリカ株式市場では、S&P500が1.5%の下落で取引を終えたのに対し、ビットコインは翌28日には5,000ドル(約77万円)ほど値を戻し、103,000ドル(約1,586万円)近くにまで達しました。
ビットコインと株式市場との乖離は、それぞれの投資家心理を反映していると見られます。「恐怖と貪欲指数(Fear & Greed Index)」を比較すると、株式市場は44/100を示しており、投資家の間に前日の下落の衝撃が残っていることを暗示しています。
一方仮想通貨市場は72/100という数値で、デジタル資産に対する欲求が維持されていることを示しています。しかし別な見方をすれば、仮想通貨市場は株式市場に少し遅れて動く可能性があり、今後一時的な下落が起きるかもしれません。
データプロバイダーのマテリアルインディケーターズ(Material Indicators)共同創業者のキース・アラン(Keith Alan)氏は「X」への投稿で、一時的な下落は安値買いのチャンスになると述べています。さらに「97,750ドルに下がったからといって、強気市場を疑う必要はないだろう。しかし強気が宣伝過剰になった場合、おそらくかなりの調整が入ることを考えておくべきだろう」という注意喚起も追記しています。
これから訪れる強気のピーク
ベテランのトレーダー兼アナリストのレクトキャピタル(Rekt Capital)氏も、ビットコインのモメンタムについて、今回のサイクルではまだピークに達するのは早すぎるという見解を示しました。過去の上昇フェーズは平均でほぼ300日間続きましたが、今回はまだ82日間しか経過していないのです。
1月20日にビットコインは108,786ドルという過去最高値(ATH)に達しましたが、一部のアナリストはこれをピークとは見ていません。アナリストのストックマネーリザーズ(Stockmoney Lizards)氏は、今後のピークで2025年11月までには価格が40万ドル(約6,160万円)に達すると予測しています。
トランプ大統領の就任以来、クジラがビットコインの蓄積を始めたことから、今後も価格上昇が続く可能性は十分あります。トランプ政権のもとで、ビットコインは249,000ドル(約3,835万円)に達するという別な予測もあります。また価格変動を予測するメトカーフの法則によれば、ビットコインは150万ドル(約2億3,100万円)まで上昇する可能性があるということです。
参考
・Bitcoin Holds Steady Amid NASDAQ Decline, Analyst Calls It ‘Extremely Bullish’
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