下記のコラムでは、一部のクリプトファンドがエクイティ投資だけでなく、トークン投資に活発になりつつあることを解説しました。
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2019年前半現在、(優れた設計の)トークンモデルの探求と見直しが行われている段階にあると言えます。今回紹介する3つのディールは、3月後半から4月初旬に実行されたトークン建てでのディールです。
クリプトファンドから資金を集めた3つのプロジェクト
セロ(Celo)
ステーブルコインのプロジェクトであるセロ(Celo)は4月3日、2,500万ドル(約27億8,000万円)の調達を発表しました。a16z cryproは1,500万ドル、Polychain Capitalは1,000万ドルのCelo Goldトークンを購入しています。
セロは、途上国でのアンバンクドをターゲットにしたステーブルコインのプロジェクトで、Celo Dollarを発行します。Celo Dollarの裏付けとなるトークンがCelo Goldでa16z cryptroらは、これを購入しました。Celo Goldは、Celo Dollarのマネーサプライに応じて、デフレーションする仕組みになっています。(参照)
ヌメライ(Numerai)
ヌメライ(Numerai)は、ParadigmとPlaceholderにNMRトークンを販売し、1,100万ドルの資金調達を実行しました。Numeraiは、予測市場とヘッジファンドをトークンによって分散的に実現するプロジェクトです。同プロジェクトは、今回はじめてのローンチではなく、2017年にトークンをエアドロップで配布しました。
Numeraiでは、リサーチャーやアナリストがトークンをステーキングしてヘッジファンド向けに情報を提供します。その情報が評価をされればトークンをリワードで貰え、評価が低い場合、ステーキングしているトークンはバーンされるという形態をとっています。
品質の低い分析をすれば、ステーキングしているトークンが没収されることから、マーケットで提供されるデータ品質は高くなることが見込まれます。全てのデータセットは、IPFS上にあり、ステーキング及びコントラクトはイーサリアム(Ethereum)のブロックチェーンでオンチェーンで稼働します。
ハーモニー(Harmony)
ハーモニー(Harmony)は、Lemniscap VCとAustralia’s BCA Fund、Singapore’s UniValues Associates、Silicon Valley’s Consensus Capitalなどから1,800万ドルを調達しました。これもプレセールでトークン販売です。
Harmonyは、1stレイヤーのブロックチェーンであり、イーサリアムのDApps(分散型アプリケーション)をイーサリアム上からHarmonyに移行することが極めて簡単であることを売りにしているEVM互換が特徴です。Harmonyは、シャーディングを実装する予定で、トランザクション処理能力に優れているとしています。
トークン設計が見直され、興味深いテーマ
本コラムでは、直近にアナウンスされたトークンでのディールをまとめました。繰り返しますが、優れたトークン設計が見直されているフェーズであり、投資としても面白い分野になります。モデル分析は、画一的なノウハウも確立されていなく、簡単ではないですが、興味を持った方は今面白いテーマだと言えるでしょう。
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参考
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