

最近よく耳にする「NISA」をご存知ですか?
少額から投資が始められることから、投資経験のない方・主婦・学生など今までは投資をしたことがない層を中心に人気がでています。
いざNISAをはじめようとしても「非課税枠」「ロールオーバー」などの言葉が分からないという方も多いはずです。
そこで今回は、はじめての方にも役立つNISAの特徴・メリットなどを紹介していきます。
少額投資のNISAって何?

NISA=少額投資制度のことです。
株式投資や投資信託で得た利益や配当金には通常約20%の税金が課せられます。
しかし、NISAの制度を使うことで約20%の課税が対象とならなくなるのです。
以下、NISAの3種類の特徴・どういった方におすすめなのかを説明します。
NISA
2014年にスタートした個人投資家向けの課税優遇制度になります。NISAでは毎年120万円の非課税投資枠があり、投資信託や株式投資での配当金や利益などが非課税対象となります。
ジュニアNISA
2016年から始まった未成年者を対象とした少額投資非課税制度になります。未成年者の対象としては0〜19歳が該当となり、年間に80万円分の非課税枠となります。こちらも株式や投資信託等の配当金や利益などが非課税対象となります。
つみたてNISA
2018年からスタートし、投資信託や株式投資の中でも、特に少額からの長期積み立てや分散投資をはじめているまたは行っている方に向けた非課税制度になります。
購入できる金額は年間40万円までとなっており、購入方法としては累積投資契約に基づく買い付けに限られている部分がポイントとなります。
非課税期間は20年間と長く、購入可能な商品は長期・積立・分散投資に適した限られた投資信託になります。
NISAで投資をするメリットは?

NISAを始めたいけどわざわざNISAで投資する必要があるのか?そんな疑問にNISAで投資するメリットをお答えしていきます。
NISA口座で非課税となる利益とは
非課税となる対象としては、株式投資・投資信託から得られる配当金・分配金・譲渡益となります。
購入した株式投資・投資信託が値上がりし売却をした際は、約20%の課税がかからず非課税となるので、通常よりも利益が大きくなります。
また、保有している間に受け取った配当金も非課税対象となることで利益を得られます。
NISAの非課税枠を理解しよう!
NISAでは、購入できる金額が年間で決まっています。それを超えてしまうと非課税の対象とならないためNISAを始める前に覚えておきましょう。
一般NISAは年間120万まで、ジュニアNISAは年間80万円まで、つみたてNISAは年間40万円までです。
- NISAで購入できる金額(非課税投資枠)は年間120万円までが上限です。
(非課税投資枠は最大600万円) - その年の非課税投資枠の未使用分があっても、翌年以降に繰り越しは不可です。
NISAでよく聞くロールオーバーって?

NISAをはじめて5年目をむかえる方がよく考えているのがロールオーバーについてです。
ロールオーバーの仕組み、手続き方法、注意点の記載します。
上限額撤廃でメリットが増す
これまではNISAの非課税投資枠の上限が120万円内でしかロールオーバーができませんでしたが、2018年の税制改定でロールオーバーの上限枠が撤廃されました。
そのことで、仮に100万円の投資が5年後に150万円になった場合でも150万円全てが繰越できるようになり、非課税期間の売却であれば、増加分も非課税となります。
商品を保有している金融機関にNISA口座を設定していないとロールオーバーできない
ロールオーバーを行う場合は手続きが必要となりますので注意してください。
非課税期間を延長しNISA口座で保有を続けるにはNISA買付可能枠を移し替える必要があります。
手続き方法
所有に証券会社で手続きを行う必要があります。簡単な流れとしましては、5年目をむかえ6年目に入る前に証券会社への手続きが必要となります。
詳細は証券会社により多少違いがありますのでそちらをご覧ください。
NISAで取引できる金融商品とは

では、実際にNISAで取引ができる金融商品とは何でしょうか?
取引可能な金融商品を下記でご紹介します。
各金融機関によって取り扱いのある商品が異なるので、詳しくはNISA口座を開設する金融機関に確認しましょう。
- 株式投資信託
- 国内・海外上場株式
- 国内・海外ETF
- ETN(上場投資証券)
- 国内・海外REIT
- 新株予約権付社債(ワラント債)
対象にならない金融商品
- 非上場株式
- 預貯金
- 債券
- 公社債投資信託
- MMF・MRF
- eワラント
- 上場株価指数先物
- FX(外国為替証拠金取引)
- 金・プラチナ
NISAで気を付けるべき5つのポイント

NISAは1人1口座
NISAは1人1口座となっています。
金融機関の変更は可能ですが、変更できるのは翌年の投資分からです。
金融機関を変更した場合、変更前の金融機関のNISA口座では、追加の金融商品の購入ができなくなるので注意しましょう。
口座間移動・損益通算
NISA口座の金融商品を売却して損失がでた場合でも他の口座で保有している金融商品の配当や利益との相殺つまり損益通算はできません。
また、特定口座や一般口座で保有している金融商品をNISA口座に移すことや、NISA口座から他の金融機関のNISA口座に移すこともできないので注意してください。
非課税の対象となる配当金・分配金
国内上場株式の配当金、ETF・REITの分配金は、申し込みの証券会社の取引口座で受け取る場合のみ非課税となります。
分配金再投資とスイッチング
NISA口座内で収益分配金の再投資やスイッチングを行う場合、非課税投資枠が新規購入時と同様に必要なため、その年の非課税投資枠を使い切っていると行えません。
特別分配金の取り扱い
投資信託の分配金で元本払戻金(特別分配金)は元本の払い戻しに相当するので、利益として受け取ることができません。
よって課税口座においても元から非課税であることから、NISAの非課税を享受できないのです。
非課税投資枠を理解してNISAをはじめよう!

NISAを上手く利用することが出来れば非課税枠が広がりお得となりますが、仕組みや取り扱い金融商品などが証券会社によって異なるのでその辺りを注意する必要があります。
非課税になるからと言って大事な資産を簡単に手放すことなく、上手く制度を利用し賢く資産運用しましょう。