Spankchainは、アダルト動画をEthereum(イーサリアム)のスマートコントラクトで構築したペイメントチャネルを使用し、マイクロペイメントで課金体験ができるプラットフォームです。このSpankchainが、月あたりのアクティブユーザー6,000人を超えました。
月間アクティブユーザー6,000人超え、やり取りは半年間で約800万円
今、マイクロペイメント系では一番使われているのはこのアプリケーションです。仮想通貨メディアCoindeskのインタビューで同プロジェクトが公表をした数字によると、2018年10月時点での月あたりのアクティブユーザーは6,136人、この6ヶ月間で$72,000(約800万円)以上が同プラットフォームでやり取りされたといいます。
参照:CoinDesk
数分程度のパフォーマンスに少額の都度課金ができたりすることは、クレジットカードなどでは難しい体験です。また、アダルト市場というエリアでは、ライブパフォーマンスする人はPayPal(ペイパル)などを利用できなくなったりすること(しばしばBANされる)や、利用者はクレジットカードに明細を残したくないということも考えられ、それらのニーズの解決もしています。
数円単位で課金ができるマイクロペイメントは、暗号通貨・ブロックチェーンが可能にすることとして、長い間 信望者が存在しますが、Ethereumでも少しずつ形になっている事例といえます。
前述のCoindeskのインタビューによると、すでにSpankchain上でライブパフォーマンスをする人では、他のサイトよりマネタイズできている人もいるとのことです。
実際の使用がどのようになるかイメージできるのが、下記のデモ動画です。
UX/UI的にも結構よくできてて、ぜひ体験をしてみることを推奨します。
チームをダウンサイジングしてバーンレートを調整
さて、このSpankchain、順調のように見えますが、最近、チームをダウンサイジングしています。
参考:Reddit
同プロジェクトは2017年にICOにより$6M(約6.6億円)を資金調達しています。最近のクリプト価格の下落により、これまでのバーンレート(会社が月あたりに使う金額)を調整したというものです。
月あたりのバーンレートは、$200K/月 から $80K/月になっています。
ただしパブリックでICOをした同プロジェクトが、現在の資産状況とバーンレートを公表して、バーンレートに対してあと3年は確実に安泰であるというようなことを示す姿勢は、義務ではないですが、他のプロジェクトも見習うべきといえるでしょう。
コンシューマー向けのアプリケーションで最初にまずアダプションするのは、確実に金融・ゲーム・アダルトのうちのどれかからでしょう。これは、これまでのインターネットやスマートフォンの普及からも想像をしやすく、アダルト系での応用もSpankchain以外にもこれから事例が現れると予想されます。
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