
新たな公式モバイルウォレットの開発
暗号通貨NEM(ネム)は、次世代ブロックチェーンカタパルト(Catapult)のロードマップを発表し、ローンチに向け開発が進められている。その中で、カタパルトの公式モバイルウォレットの開発に向けて、開発企業の決定を発表した。
NEMカタパルト公式モバイルウォレットの開発は、とても重要なポジションとなるのではないだろうか。モバイルウォレットは一般的に、私達が普段現金やカードを持ち歩く財布のように使われることが多い。そのため、ユーザーにとって使いやすいインターフェイスや機能であることが重要である。そこにカタパルトならではの機能をどう使えるようにするのだろうか。
モバイルウォレットの使いやすさは、ある意味でNEMを普及させ、暗号通貨としての経済圏を回すことにもつながる。今回選ばれたカタパルトの公式モバイルウォレット開発企業はどんな企業なのか紹介していきたい。
開発企業の選考
NEMカタパルトの公式モバイルウォレット開発企業に選ばれたのは、ハティオ・イノベーションズ(Hatio Innovations)というインドの企業だ。4月10日にプロジェクトの入札が開始され、審議とレビューを経て5月8日に終了。合計で12社の企業がサインアップし、その中でエリプティカ(Eliptica)、Hatio Innovations、ヒースリーラボ(He3Labs)の3つの企業がファイナリストとして選ばれた。価格、財務諸表、スクリーニングチームによる監査などの基準で評価され、最終的にHatio Innovationsに決定した。
カタパルトモバイルウォレット開発契約の入札結果は、以下となる。
概要 | 金額 |
---|---|
総予算 | 100,000ドル(約1,100万円) |
入札額 | 75,000ドル(約825万円) |
削減額 | 25,000ドル(約275万円) |
Hatio Innovationsとはどんな企業?
Hatio Innovationsは、インドにおける大手支払い統計会社のビルデスク(BillDesk)の100%子会社である。BillDeskは2000年初頭に設立され、支払い分野で18年以上の経験を持つオンライン支払いのマーケットリーダーだ。70を超える銀行と統合されており、毎月数十億ドル相当のオンライン取引を処理している。10年以上にわたり運営上収益があり、10億ドル(約1,100億円)以上の価値があるとされている。
Hatio Innovationsのビジョンは、ブロックチェーンの先駆者となることとしている。分散化の力で自由をもたらし、テクノロジーでプライバシーを強化することを目標としている。分散化されたエコシステムに向け技術パートナーとして以下のプロジェクトを提供している。
- ブロックチェーンソリューション
- デジタルアセット
- マルチシグ対応ウォレット
- クラウドファンディングプラットフォーム
- 支払いゲートウェイ
- デジタルアセットウォレット
今後、カタパルトのモバイルウォレット開発のタイムラインとロードマップが発表されるようだ。
次世代ブロックチェーンカタパルトでは、より複雑かつビジネスでも応用できるような支払い送金処理を可能とした機能がいくつか追加される。公式モバイルウォレットは、あまり複雑になってほしくないという反面、カタパルトならではの機能をモバイルウォレットで活用してみたいとも思う。暗号通貨エコシステムを充実させるプラットフォームになることに期待し、今後のモバイルウォレット開発ロードマップの発表を待ちたい。
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参考
・NEM
・Hatio Innovations