先日、暗号通貨ネム(NEM)の次世代ブロックチェーンとなるカタパルト(Catapult)ローンチに向け、公式モバイルウォレットの開発企業が選考された。開発をすることになったのは、ハティオ・イノベーションズ(Haito Innovations)という企業だ。
Haito InnovationsとNEM財団は、カタパルト(Catapult)の公式モバイルウォレットの開発ロードマップを、5月18日に発表した。モバイルウォレットの完成までに23週間を目標としている。どんなロードマップで開発が進められるのだろうか。開発企業の選考については、こちらの記事に詳細があるので、一度目を通してみてほしい。
参考:ネム(NEM)の新たな公式モバイルウォレットが開発決定!
出典:NEMFlash
カタパルトモバイルウォレット開発ロードマップ
フェーズ1
機能 | 概要 | 期間 |
---|---|---|
アカウント作成 |
・アカウント作成および削除 ・エントロピーへの対応 ・アカウントウォレットシード決定システム ・パスフレーズのインポートおよびエクスポート |
3週間 |
ダッシュボード |
・取引履歴 ・XEM保有数確認 ・法定通貨換算機能 |
2週間 |
アカウント詳細 | ・XEMとモザイクの保有数確認 | 1週間 |
セキュリティ | ・パスワード | 1週間 |
請求書 |
・受信時に共有することを選択したとき、 ユーザーが自分のアドレスを共有できる機能 |
1週間 |
QRコード |
・アドレスのQRコード変換機能 ・アドレスの閲覧 ・送信ページにアドレスを挿入 |
2週間 |
送信機能 |
・XEM送金 ・モザイク送信 ・メッセージ送信 |
2週間 |
設定 | ・英語の言語設定 | 1週間 |
追加 |
・起動画面 ・警告、プライバシーポリシー |
2週間 |
フェーズ2
機能 | 概要 | 期間 |
---|---|---|
アカウント作成 |
・アカウント編集 ・アカウントの順番整理 |
1週間 |
ダッシュボード |
・アラート ・マルチシグ/アグリゲートトランザクションへの署名をポップアップに |
2週間 |
アカウント詳細 |
・詳細情報をブロックエクスプローラーに付帯 ・名前の編集 |
1週間 |
セキュリティ |
・指紋認証機能 ・Face ID認証機能 |
1週間 |
ハーベスト |
・登録、有効化、ハーベスト開始の操作 ・ハーベストサポートのチェック |
2週間 |
請求書 |
・請求書作成 ・請求書の内容確認および署名できる機能 |
1週間 |
QRコード |
・QRコードを読み込む ・他アプリから作成されたトランザクションを署名 |
3週間 |
送信機能 |
・別名での送信機能 ・メッセージの暗号化 |
1週間 |
マルチシグ | ・複数署名トランザクションへの署名 | 2週間 |
メタデータ | ・詳細情報をブロックエクスプローラーに付帯 | 1週間 |
ニュース | ・NEMflash、Twitterからのニュースフィードとフォーラムの閲覧機能 | 2週間 |
設定 |
・パスワードのオンオフ ・米ドル、ユーロ、日本円、ビットコインを選択して残高表示 ・パスコードを編集 ・その他の言語を追加 ・通知機能 ・テストネットとメインネットの切り替え ・カスタムノード |
3週間 |
通知 |
・モバイルがスリープ状態でメッセージ受信したときの通知など ・上記ダッシュボードでのお知らせ、重要なこと |
1週間 |
コミュニティ |
・重要なお知らせ ・ダッシュボードフィードやNEM財団などのコミュニティからの情報通知 |
1週間 |
自動提案機能 |
・請求書にアカウントレベルの名前を追加 ・請求書からの送信画面で、ラベルを読み取って表示する機能 ・別名での送信 ・送信履歴のエイリアス表示 |
1週間 |
利便性の高いウォレットに
カタパルト(Catapult)のモバイルウォレット開発は、23週(約半年)にわたって進められるようだ。開発ロードマップをみると、基本的なブロックチェーンのアカウント情報と暗号通貨の送受信を確認できることはベースにあるようだ。
ウォレットバランスもBTCや法定通貨建てで確認することもできる。他の暗号通貨ウォレットに対してプラスされている点といえば、メッセージ機能やコミュニティ、ニュース情報などだろう。
また、NEMの特徴とも言えるハーベスト機能がモバイルでも追加される予定になっている。カタパルトの機能も踏まえ、より複雑化したモザイクやトランザクションのやり取りがでてくるため、それらに対応するように、マルチシグやアグリゲートトランザクションの多重署名、複数のモザイク(トークン)を受け入れる形となっているようだ。
開発ロードマップ公開により、ウォレットのモックアップも公開されているのでチェックしておきたい。
NEMの次世代ブロックチェーンであるカタパルト(Catapult)は、マルチレイヤーでマルチシグが使用できたり、複数のトランザクションを1つにまとめて処理できるアグリゲートトランザクションなどをうまく活用することで、多くのビジネスシーンに利用できるものであると期待されている。
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