競合パブリックブロックチェーンと比較したときのイーサリアム(Ethereum)コミュニティの強さとは?

イーサリアム(Ethereum)は、現時点でスマートコントラクトを実行できるブロックチェーンにおいて、最も主要なブロックチェーンであることに疑問の余地はないでしょう。そして、そのイーサリアムを追いかける形で、競合と評価されるようなブロックチェーンは数多く存在し、またはこれからローンチがされる予定です。イオス(EOS)、ポルカドット(Polkadot)、コスモス(COSMOS)、ディフィニティ(Dfiity)などがそれにあたります。

これらが実際に、イーサリアムとの競合関係にあるかどうかは人により意見が異なりますが、このような議論は後を絶たちません。そこで他のプロジェクトが競合関係であるとした場合、イーサリアムの強みはなんでしょうか?

3世代に分けられるイーサリアムコミュニティ

上記の問いに対して次のスレッドが的確に表現しています。

web3にフォーカスをするVCファンドであるL4ベンチャーズ(L4 ventures)のジョッシュ・スタークス(Josh Stark)氏によると、多くの人が認知していないイーサリアムのアドバンテージとして、多くの才能を引きつけることと世代交代への耐性がある点を挙げています。

スタークス氏によると、現在のイーサリアムコミュニティにいる人間は少なくとも3世代に分かれるとしています。世代は以下のように分類されます。

0世代

イーサリアムがまだローンチしていなく、ホワイトペーパー時点でコミュニティにいた最初期世代。

ポストローンチ世代

2015-2017世代。イーサリアムがローンチをした頃にコミュニティに関わり始めた世代。この頃、イーサリアムの最初期のプロジェクトであるオーガー(Augur)やディジックス(Digix)、今は存在しないザ・ダオ(The DAO)などのプロジェクトが始動しました。

アフターバブル世代

2017-現在。バブルをきっかけにブロックチェーンやイーサリアムを認知しはじめた世代。

イーサリアムコミュニティが人を引きつける理由とは?

現在のイーサリアムの開発、例えばEthereum2.0やレイヤー2の開発は、直近2-3年に業界に感心を持ちはじめた人が中心になって取り組んでいるということです。

これに対して、イーサリアムの競合となるブロックチェーンは未だ0世代のコミュニティにあたります。また、重要な事実として、イーサリアムの0世代の多くはコミュニティを既に離れているという点です。初期貢献者はETHの価格が高騰したことで利益を享受し、その後プライオリティが変わってしまったとされています。しかし、イーサリアムはその後の世代を開発コミュニティに巻き込むことに成功しつつあります。

スタークス氏は、その他の多くのブロックチェーンプロジェクトについて0世代が離れた場合、どのようにコミュニティを育成するのかが課題になると指摘をしています。

筆者個人としては、イーサリアムは技術的優位点など以上に、webを今より良いものにする、オープンな金融システムを作るというビジョンが、コミュニティに人を引きつけている印象を受けており、そういったことも総合されイーサリアムの強さになっているのだろうと考えています。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

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