ビットコイン(BTC)相場:巨大なショートポジションの主体はマイナーである可能性やその影響

ビットコイン(BTC)の価格は、引き続き下落をしています。
執筆時点で、38-40万円のレンジで推移をしており、下落トレンドからは反転できずにいます。

ビットコイン(BTC)、巨大なショートポジションの主体はマイナーである可能性やその影響出典:https://bitflyer.com/ja-jp/bitcoin-chart

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ビットコイン(BTC)は2018年の最安値を更新

ビットコイン(BTC)は今年最安値の水準であり、その他のアルトコイン、トークンも同様です。トークン価格は、最高値から90%台後半の下落をしているものも多くあり、マーケットは非常に厳しい状況にあるといえます。

このような下落トレンドに合わせて、ビットコインのショートポジションは急速に増えていることを観測できます。取引所のBitfinex(ビットフィネックス)ではBTCの売りポジションが過去最大である41,000BTCを突破したと確認されています。(参照

また、アルトコインやトークンの貸出金利も非常に高くなっており、年利三桁%を記録しているものもあることから、こちらも同様にショートポジションが多く構築されています。

ビットコイン(BTC)、巨大なショートポジションの主体はマイナーである可能性やその影響出典:https://cryptolend.net/rates.html

これらのショートポジションを構築する主体がどういったプレーヤーなのかということについて、PoW通貨に関しては、マイナーがショートをしている可能性が高いという議論もされています。( 参考:Bitcoin.com

これ以上価格が下がると、現在生き残っているマイナーも、新規の採掘のビットコインを掘ったところで、赤字になる可能性が高いです。

しかし、ショートポジションを持っておけば、ヘッジができるわけです。ビットコイン市場では初めて、先物の本来的な意味での使い方がされていると言えるかもしれません。

下落マーケットの現状、今後期待されるBakkt

さて、これだけショートポジションが積み上がっていると、踏み上げをしそうという連想もさせます。全てのショートポジションは、将来の買い圧力です。

しかし、この主体がマイナーであった場合、踏み上げたところで、彼らは損失が計上されるショートポジションを精算して、マイニングした現物を売却するという動きになります。結果、ずるずるした下落を演出しやすくなっているのが、今のマーケットといえるかもしれません。

これはETFが登場する前のゴールドも同じような状況であったという指摘もされています。

こういった状況を引きずりながら、市場のテーマは引き続き1月にローンチが期待されるBakkt(バックト)であると言えるでしょう。

翌日受け渡し先物、実質現物ビットコインに近い商品を世界で最も大きい証券取引所の親会社が提供を始めることは、現状これ以上にないインパクトで、マーケットは引き続きBakkt(バックト)を期待する展開だと言えます。

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