バイナンスがステーキングサービスを開始、増加する取引所とバリデータプール企業の提携

Binanceがステーキングサービスを開始

取引高ボリュームで世界最大の取引所であるバイナンス(Binance)が、ステーキングのサービスを開始しました。ユーザーは取引所のアカウント内に、対象のトークンを保有しておけば、そのトークンが自動的に増えるというプログラムになっています。
対象のトークンは、以下の通りです。

  • NEO
  • Stellar(XLM)
  • Komodo(KMD)
  • Algoland(ALGO)
  • Ontology(ONT)
  • VECHAIN(VET)
  • Tron(TRX)
  • BITTORREBT(BTT)

NEOとONTに関しては、これらをステーキングしてネットワーク使用量の手数料に使用されるNEO GASを得れるようになっています。

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取引所とバリデータプール企業の提携事例が増加

このようなステーキングを提供する取引所としては、他にポロニエックス(Poloniex)が挙げられます。Poloniexはバリデータ企業と提携し、コスモス(COSMOS)のトークンであるAtomのステーキングサービスを提供し始めました。本サービスは、米国以外のユーザを対象としています。

Poloniexでは、ユーザの出金に影響を与えないようにするため、ユーザーのAtomデポジット分の25%だけをステーキングします。その報酬のうちの25%を、手数料として徴収し、10%はPoloniexの手数料として、15%はバリデーターパートナー企業のインフィニティ・ストーンズ(Infinity Stones)に支払われます。その結果、ユーザは年間で約3%の報酬が期待できます。

取引所の場合、ユーザーの出金に影響を与えるため、全てのトークンをステーキングできず、手数料も大きくなるので、一般的なステーキングと比べて報酬の数字は小さくなります。

この利率は、個人でバリデータを選んで委任するよりは少ないです。例えば手数料15%のバリデータに委任すると年間8.8%の報酬なので、Poloniexを利用した場合は3倍ほど少ないことになります。

まとめ

PoSはProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)を略したもので、ビットコイン(BTC)やライトコイン(LTC)をはじめとするPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは異なるアルゴリズムです。

PoWではブロックチェーンに新しいブロックを付け加える権利がある人を計算能力の競争で決定します。簡単に説明をするならば、PoWでは1CPU=1投票でブロック生成者を決める競争が行われています。

これに対して、PoSではブロックを生成する人は、トークンの保有量によって決定します。
1トークン=1票です。トークンを持っている人は、二重支払いなどをしてネットワークの信用性を傷つけるインセンティブは少ないだろうという前提の元に設計されています。そして、ブロックを生成するとトークンを得ることができます。

PoWのビットコインでもブロック生成に成功すると新規のビットコインをもらえますが、これと同じ仕組みです。ビットコインでは「マイニング」と呼ぶことに対して、COSMOSやテゾス(Tezos)などのPoSのブロックチェーンでは、この一連の作業を「ステーキング」と呼びます。つまりトークンを保有する投資家はステーキングに参加をすると、ブロック報酬を得れ、利子のような収入を得ることができます。

取引所を経由しないステーキングサービスも存在しており、それにいては下記コラムで解説しています。
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投資家は新しい投資手段の選択肢として、ステーキングを検討してみるべきでしょう。

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