
Binanceがステーキングサービスを開始
取引高ボリュームで世界最大の取引所であるバイナンス(Binance)が、ステーキングのサービスを開始しました。ユーザーは取引所のアカウント内に、対象のトークンを保有しておけば、そのトークンが自動的に増えるというプログラムになっています。
対象のトークンは、以下の通りです。
- NEO
- Stellar(XLM)
- Komodo(KMD)
- Algoland(ALGO)
- Ontology(ONT)
- VECHAIN(VET)
- Tron(TRX)
- BITTORREBT(BTT)
Staking on #Binance
– @StellarOrg $XLM
– @komodoplatform $KMD
– @Algorand $ALGO
– @neo_blockchain $NEO earn $GAS
– @OntologyNetwork $ONT earn $ONG
– @vechainofficial $VET earn $VTHOR
– @Tronfoundation $TRX earn @BitTorrent $BTT$1,200,000+ in bonus airdrops! Don't miss out
— Binance (@binance) July 28, 2019
NEOとONTに関しては、これらをステーキングしてネットワーク使用量の手数料に使用されるNEO GASを得れるようになっています。
取引所とバリデータプール企業の提携事例が増加
このようなステーキングを提供する取引所としては、他にポロニエックス(Poloniex)が挙げられます。Poloniexはバリデータ企業と提携し、コスモス(COSMOS)のトークンであるAtomのステーキングサービスを提供し始めました。本サービスは、米国以外のユーザを対象としています。
Poloniexでは、ユーザの出金に影響を与えないようにするため、ユーザーのAtomデポジット分の25%だけをステーキングします。その報酬のうちの25%を、手数料として徴収し、10%はPoloniexの手数料として、15%はバリデーターパートナー企業のインフィニティ・ストーンズ(Infinity Stones)に支払われます。その結果、ユーザは年間で約3%の報酬が期待できます。
取引所の場合、ユーザーの出金に影響を与えるため、全てのトークンをステーキングできず、手数料も大きくなるので、一般的なステーキングと比べて報酬の数字は小さくなります。
この利率は、個人でバリデータを選んで委任するよりは少ないです。例えば手数料15%のバリデータに委任すると年間8.8%の報酬なので、Poloniexを利用した場合は3倍ほど少ないことになります。
まとめ
PoSはProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)を略したもので、ビットコイン(BTC)やライトコイン(LTC)をはじめとするPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは異なるアルゴリズムです。
PoWではブロックチェーンに新しいブロックを付け加える権利がある人を計算能力の競争で決定します。簡単に説明をするならば、PoWでは1CPU=1投票でブロック生成者を決める競争が行われています。
これに対して、PoSではブロックを生成する人は、トークンの保有量によって決定します。
1トークン=1票です。トークンを持っている人は、二重支払いなどをしてネットワークの信用性を傷つけるインセンティブは少ないだろうという前提の元に設計されています。そして、ブロックを生成するとトークンを得ることができます。
PoWのビットコインでもブロック生成に成功すると新規のビットコインをもらえますが、これと同じ仕組みです。ビットコインでは「マイニング」と呼ぶことに対して、COSMOSやテゾス(Tezos)などのPoSのブロックチェーンでは、この一連の作業を「ステーキング」と呼びます。つまりトークンを保有する投資家はステーキングに参加をすると、ブロック報酬を得れ、利子のような収入を得ることができます。
取引所を経由しないステーキングサービスも存在しており、それにいては下記コラムで解説しています。
関連:仮想通貨で金利が得られる?ステーキングの参加方法
投資家は新しい投資手段の選択肢として、ステーキングを検討してみるべきでしょう。
【こんな記事も読まれています】
・バイナンス(Binance)の登録・口座開設方法はこちら
・仮想通貨でもレバレッジ取引が普通に?バイナンス(Binance)がβ版サイトを公開
・【前編】バイナンス(Binance)のトークンBNBの2019年時点でのユースケースまとめ
d10n Labのリサーチコミュニティでは、ブロックチェーン業界の動向解説から、更に深いビジネス分析、技術解説、その他多くの考察やレポート配信を月に20本以上の頻度で行なっています。コミュニティでは議論も行えるようにしており、ブロックチェーン領域に積極的な大企業・スタートアップ、個人の多くに利用頂いています。
▼d10n lab 未来を思考するための離合集散的コミュニティ
https://d10nlab.com