
助成金は10億XRP
2019年8月15日にリップル(Ripple)社の投資機関であるスプリング(Xpring)が、クリエイターのコンテンツの収益化を目指しているプロジェクトであるコイル(Coil)へ10億リップル(XRP)を助成金として与えたことをMedium上の公式アカウントで発表した。
また、Coilの公式ツイッターアカウントもXpringからの助成金を認めており、ウェブ全体でコンテンツをサポートするためにより良い方法を提供することによって、クリエイターたちの創造の場を平準化する取り組みを加速させると呟いている。
Excited to announce a 1 Billion XRP grant from #Xpring @Ripple! This accelerates our efforts to level the playing field for creators by providing a better way to support content across the web. #WebMonetization @Interledger https://t.co/lVUx5hKkAY pic.twitter.com/eznjlmgPZA
— Coil (@Coil) August 15, 2019
10億XRPはオープンウェブ収益化標準を通じて、XRPを使用するクリエイター・開発者・企業・非営利団体のエコシステムにユーティリティと流動性を提供するために使用される。
コイル(Coil)の概要
Coilは有料広告に代わるコンテンツクリエイターへの収益機能を提供することを目的としている。加入者は月5ドル(約550円)で限定コンテンツに無制限にアクセスすることが出来る。クリエイター側はコンテンツを投稿するためには料金を支払う必要はない。
また、CoilはGoogle ChromeとFirefoxの拡張機能に含まれているため、特別なソフトやアプリをインストールする必要はない。登録には名前やメールアドレスなどが必要になるが、訪問したコンテンツは確認出来ないようになっている。
Coilの最高経営責任者(CEO)兼創業者であるステファン・トーマス(Stefan Thomas)氏は、リップル社の前最高技術責任者(CTO)であり、リップル社が提供する国際標準規格であるインターレジャープロトコル(Interledger Protocol:ILP)の開発者である。CoilもILPを使った定期的なXRPの支払いが出来るように取り込んでいる。
Xpringの投資基準とこれまでの投資先
Xpringは、ILPでサポートされた相互運用性・流動性を高めるための分散金融・eコマースや取引所などでのデジタル資産を使った決済という3分野に重点を置いているチームに貢献・投資・提携している。
これまでにも、セキュリティ的に強固で安全なスマートコントラクトの確立を目指すアゴリック(Agoric)、通貨に関係なく取引を即時かつ非公開で行うことを目的としているボルトラボ(Bolt Labs)、ブロックチェーンテクノロジーをゲームエコノミーに適用するプラットフォーム作成を行っているフォルテ(Forte)、ブロックチェーンとILPの統合に取り組んでいる分散型金融プラットフォームのカバラボ(Kava Labs)など10以上の企業に投資を行っている。
参考
・Coil
・Xpring
・Partnering with Coil: Enabling the Future of Web Monetization
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文:かにたま