「大統領になれば、全公民に毎月1,000ドル相当のBTCを配布」ビットコインの先駆者が出馬検討
著名ビットコイン投資家のJameson Lopp氏は先日、2020年の米大統領選に立候補する考えを示し、毎月1,000ドル相当のBTC配布を政権公約に掲げた。財源の裏付けなど、詳細は明かされていない。

米大統領選の公約がビットコインの無料配布

20万フォロワーを抱え、世界的に著名なビットコイン先駆者・サイファーパンクでもあるJameson Lopp氏は先日、「私が大統領になった暁には、全公民に毎月1,000ドル分のビットコインを付与する」と、2020年の米大統領に立候補する考えを示唆した。

Lopp氏は付与を実現可能として、「ドル不足になることもなく、大半のビットコイン(BTC)を所有することになるため、米国経済も長期的な恩恵を受けられるだろう。」と説明した。

Lopp氏が実際に出馬するかどうか、出馬するとしたら民主党なのか共和党なのか、あるいは無党派なのかすらわからないが、無政府資本主義者としてビットコインを提唱している経歴として、SNS上で大きな話題になっている。

仮想通貨カストディ企業CASAのCTOも務めるLopp氏は、先日のポッドキャストにて、分散化している「ソフトウェアのエージェント」が既存の中央集権的なサービスに取って代わることで、「自己ガバナンスを行う無政府の資本主義社会」が誕生すると語った。

財源の裏付けは不明瞭

今回の対象者は、米国在住で満18歳以上の選挙権を有する「全公民」であるが、現在の米人口(米国籍の住民)は、国連推定で3.3億人に上る。

仮に全人口に1,000ドル分ビットコインに配った場合、経費は月額3300億ドルに及ぶ計算になる。現在のビットコインの時価総額は約180億ドルであるため、仮に公民数がこの半分以下だと仮定しても、経費分がビットコイン(BTC)の時価総額をはるかに超える可能性がある。

この経費を大統領令として財務省からから拠出するか、国会の認可で国の予算をもって国民に付与するか、具体的にどのような政策になるかに関しては語られておらず、アメリカンジョークと捉えられている節もあるようだ。

ビットコインの支持者として出馬している候補者には、ほかに実業家のAndrew Yang氏も存在するが、Yang氏の公約では、毎月1,000ドルの小切手を18〜64歳の全公民に配布する目標を掲げ、この手当を「基本所得保障」としている。

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