DAppsリスティングサイトに投資集まる、DApp.comとDAppRaderが1億円以上の資金調達

ダップドットコム(Dapp.com)やダップレーダー(DsppRadar)は、分散型アプリケーション(DApps)リスティングサイトとして知られます。9月1−2週目に両企業は資金調達したことを発表しました。

分散型アプリケーション(Dapps)リスティングサイトとは?

DApp.comは100万ドル(約1億800万円)のプレシリーズAの資金調達ラウンドを韓国のクリプトファンドであるハッシュド(Hashed)のリードで完了したことを発表しています。今回の調達資金を主に韓国をはじめとした市場のユーザー獲得に使うことを目的にしているといいます。

競合になる類似サイトであるDappRadarも同じく、9月初旬に資金調達を発表しています。
ナスパーズ・ベンチャーズ(Naspers Ventures)がリードで230万ドル(約2億4,800万円)を資金調達しました。

DappRadar画像
出典:DappRadar

Dapp.comの画像
出典:Dapp.com

このようなDAppsリスティングサイトは、多くのユーザー数やトランザクション数をランキングにして掲載しています。ブロックチェーン上のコントラクトにメインの機能をデプロイしているDAppsは、スマートコントラクトを解析することでトランザクション数からアクティブ度合いが分かることを利用しています。

Dapp.comでは以下のように各ブロックチェーンアプリケーションの解析を行っています。

Dapp.com分析画像
出典:Dapp.com

他にはユーザーによるレビューを書く部分も存在し、Dapp.comはアプリストアを標榜しています。両サイトは、イーサリアム(Ethereum)やイオス(EOS)、トロン(TRON)のブロックチェーンのアプリケーションを掲載しています。

DAppsリスティングサイトのビジネスモデルとは

これらの分野は、これまであまり投資が集まっていなかった分野ですが、急に投資が集まってきた格好になります。これらのサイトは現時点ではマネタイズに成功していないですが、将来どのようにマネタイズするのかいくつかの方法が考えられます。

Dapp.comが既に将来予定しているサービスは、DApp開発者向けの高度な分析ツールです。ブロックチェーンの挙動やスマートコントラクトを解析してユーザー分析をするというマーケティングサービスです。

また、Dapp.comはログインしたユーザーに対してウォレットサービスも提供しています。
同サイトを訪れたユーザーがDAppを探し、プレイして、トークンの獲得・使用・保管の全てをサポートする予定であるとしています。

このように一気通貫でサービスをサポートすることでユーザー獲得すれば、その先にはアプリケーション会社向けに広告を販売したりなどをすることも考えうるでしょう。DappRadarは既に同社サイトのトップでフィーチャーする広告枠を作っています

有力なDAppsやヒット作がないからこそ、まだ目立ってない分野ですが、DAppsがより使われるような将来が来た時には、大きなビジネスチャンスがあるポジションかもしれません。

【こんな記事も読まれています】
DApps(分散型アプリケーション)とは?さまざまな視点から考察!
ブロックチェーン上でDAppsなどを作成するときの思考方法
イーサリアム(Ethereum)のDAppsユーザーの実態が明らかに!Metamaskが統計データを発表


d10n Labのリサーチコミュニティでは、ブロックチェーン業界の動向解説から、更に深いビジネス分析、技術解説、その他多くの考察やレポート配信を月に20本以上の頻度で行なっています。コミュニティでは議論も行えるようにしており、ブロックチェーン領域に積極的な大企業・スタートアップ、個人の多くに利用頂いています。
▼d10n lab 未来を思考するための離合集散的コミュニティ
https://d10nlab.com

おすすめの記事