仮想通貨を所有する米国人は2018年の約2倍に増加、平均額は普及には程遠い

暗号通貨にとって2019年は激動の年だったが、アメリカ人は投資をやめていない。フィンテック企業のファインダー(Finder)が10月15日、2018年に仮想通貨を所有するアメリカ人のは7.95%だったの対し、2019年には14.4%と増加し、1年で81%増加したとの調査結果を発表した。約3,650万人が何らかの仮想通貨を所有していると考えられる。

仮想通貨通貨にどの程度投資しているのか?

今回の調査で、デジタルウォレットで仮想通貨を保有している人々の平均的な合計額は5,447ドル(約60万円)ということが明らかになった。しかし実際には、回答者の約4分の3が実際にこの金額よりも少ない額しか保有しておらず、回答者の保有額の中央値は360ドル(約4万円)だった。

また、ビットコイン(BTC)の所有者は複数の仮想通貨に詳しい可能性があることも分かった。仮想通貨と聞くと、ほとんどの人は最も有名なビットコインを連想するだろう。ビットコイン所有者の55.4%は別の仮想通貨への投資を行っており、ビットコイン以外のコインにも注目していることが読み取れる。

男女に数値をみると、男性は女性の約2倍の割合で仮想通貨を所有しており、調査対象の男性の19%がある種の仮想通貨を所有しているのに対し、女性は10%だった。この数値は、約2,360万人の男性と1,290万人の女性に相当する。

仮想通貨を持つ理由とは?

多くの人々が仮想通貨を保有する理由として挙げるのが投資である。今回の調査でも仮想通貨を保有する回答者の61%が投資との回答で、その人数は推定2,230万人になる。2番目に多い理由は取引上の支払いで29.3%、次いで貯蓄を従来の銀行以外に置きたいという理由が25.6%だった。また調査対象の18.2%が海外への送金も仮想通貨を所有する理由として回答していた。

仮想通貨通貨を持つ人々の増加は業界にとってプラスになるが、アメリカ人の大半は仮想通貨への投資を行っていない。今回の調査対象のうち、47.9%が複雑で理解できないと回答。また興味がない、あるいは暗号通貨はリスクが大きすぎるとの回答もあった。

参考
A rising number of Americans own crypto

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