仮想通貨の99%がデッドコインであり、投資意欲を生む流動性はゼロ

暗号資産(仮想通貨)に投資する際、投資向きと判断する要因はいろいろありますが、その重要な1つの要因が流動性でしょう。法定通貨がまさにそれでしょうが、流動性とは、いつでもどこでも金融商品の売り買いが成立しやすい状況にあるか否かを判断する指標です。

最近の調査結果によると、数ある仮想通貨の中で、流動性が高いコインは数少ないことが分かります。

約4,800種の仮想通貨の99%が投資意欲のカギとなる流動性ゼロ

仮想通貨バブルら吹き荒れた2017年を振り返ると、投資家は仮想通貨を購入する前にホワイトペーパーと開発チーム、プロジェクトそのもの、背景にあるテクノロジーなどを十分に検討するよう助言されました。今日は全く様変わりしています。ほぼすべてのアルトコインが、開発チームやテクノロジーとは関係なく価格が崩れてしまっています。

米国では、ICOの規制上の取り締まり強化や投機的なバブル崩壊によって生じた大きな市場後退の中で生き残った投資家はあまり多くはなく、2019年に入って投資の価値判断に対する異なる基準が台頭し、中でも流動性が特に重視されるようになりました。

取引可能な資産とは、日々の取引が存在しなくてはなりません。日々の取引のない仮想通貨は、誰も売り買いする興味がないことを意味します。コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)のリストによれば、約4,800種の仮想通貨の内、99%のそれは流動性が完全にゼロと評価されています。

プロジェクトの動きなく購入するユーザーもいない「デッドコイン」

著名なブロックチェーンアナリストであるウィリー・ウー(Willy Woo)氏は11月13日のTwitter上で、図表示しながら「投資家は市場に参入する際と脱出する際にも流動性に期待する。投資に向いた信頼できる流動性を持っているコインは極めて数少ない」と以下のようにつぶやきました。

「CoinMarketCapは4978種のコインをリストアップしている。ここに取引量でトップ50を示す表があるが、トップ40以下のそれは取引量の登録すらない。言い換えれば4938種のコインは流動性がないことである」

99%の仮想通貨の内の多くは、忘れ去られた「死んだコイン(dead coins))の範疇に入り、それぞれのプロジェクトの更新もしくは進行中の動きは最近一切ありません。ほんの一部のコインが更新の動きを示してはいますが、それを購入しようとするユーザーは見当たりません。

流動性と関連して投資意欲で注目されるステーブルコイン

流動性と関連して最近注目されているのがいくつかのステーブルコインです。中でもテザー(USDT)は取引量が断然トップであることを知っている人は少ないのではないでしょうか?その後はビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)と続き、ライトコイン(Litecoin/LTC)が4位につけています。

特にライトコイン(LTC)は最近、FUD(不安・不確実・疑念)の対象になってメディアから攻撃されていますが、多くのアルトコインとは対照的に、過去8年間仮想通貨の中の強固な立場を維持してきました。

取引量の大きい順にトップ10にランクされている仮想通貨は、このほかイオス(EOS)とビットコインキャッシュ(BCH)、リップル(XRP)、トロン(TRX)、ネオ(NEO)、イーサリアムクラシック(ETC)の6つです。それ以下にランクされている30種の仮想通貨は、わずかかながら流動性がありますが、「全く取引されていない数千のアルトコインの中で、投資の価値があるコインはあるのか?」という疑問は残ります。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
WHY 99% OF ALL CRYPTO ASSETS ARE NOT INVESTMENT WORTHY

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