音楽コンテンツ販売にXRP利用

リップル社のプロダクト部門を指揮するCraig DeWitt氏が、音楽プラットフォーム「Xsongs」を開発したと報じられた。XRPL上で構築されたこのプラットフォームを利用することで、XRPを介してアーティスト・ミュージシャンへの直接の支払いが可能になる。

DeWitt氏によれば現在、音楽業界は様々な課題を抱えているとし、特にアーティストが正当な報酬を得られていないといった問題が散見される。

例えばNPDの調査によれば、2019年の米国内での音楽コンテンツの利用者の内、支払いを行った利用者が全体の37%に留まっているとの結果が出ている。また米国内のデジタル音楽コンテンツに対する年間の消費額は70億ドルから200億ドルに及ぶとされ、仮にすべてのコンテンツに正当な報酬が払われた場合、そこからアーティストが受ける恩恵は多大なものになることが予想される。

しかし現状では、著名アーティストにおいても売り上げた楽曲のわずか10%ほどしか報酬は受け取れず、一般的なアーティストが受け取る報酬はそれ以下となっている。DeWitt氏は、アーティストがマネタイズを行う環境は十分に整えられていないと指摘し、Rippleのソリューションを活用することで、こうした課題を解決したいとの思いを抱いていたという。

そこで生まれたXsongsは、無料で誰もが利用可能なプラットフォームであり、誰もがオリジナルのデジタルコンテンツを販売することが可能で、支払われた額のすべてがアーティスト本人(クリエーター)の手に渡るとのことだ。

今後のXsongsの展望としては音楽だけにとどまらず、ポッドキャストやデジタルアート、ビデオコンテンツ、著作物など可能な限りのデジタルコンテンツを売買できるよう機能追加を行う予定だと話した。

なお10月にアルファ版を公開し、今週末にもベーた版をローンチする予定だという。ベーた版では、音楽のアップロードおよび販売が可能になる。

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