Bakktのビットコイン現渡しは低迷

Bakktの月間ビットコイン先物の出来高は先週(27〜28日)、過去最高出来高となる5671 BTCを記録。これまでの最高記録であった(22日〜23日)2728BTCから105%高と大幅に記録を更新した。9月に取引を開始して以降、好調な出来高推移を維持している。

一方、BakktでBTCの現渡しを行う取引取引は非常に少なく、メインは依然として現金決済の取引方法になるという。現渡しの清算が発生したのは、10月に計15BTC、11月14までには17BTCに留まる。

なお日間先物のほうは、ローンチの最初の2日以外では出来高が常に0の状況にあるという。

SNSにデータを投稿した経済アナリストAlex Kruger氏は、一般的に、先物トレーダーは現渡しではなく、現金を受け取る傾向があるため、Bakktに限らずに現金で清算されていると説明。

また、Bakktの先物は主に現金決済であるため、「Bakktの先物はビットコインに裏付けられている」という一般的な認識は正確ではなくと指摘した。「37%の先物契約は米ドルに裏付けされている」と、ICE側は明確にしている。

Bakktの現渡し取引は仕組み上、ロングポジションを取るトレーダーが現金を入金し、ショートポジションを取るトレーダーはBTCを入金する。そして、信用取引を行う際にはBTCではなく、米ドルを担保にする必要がある。

現物のビットコインを受け取るトレーダーが非常に少ない点から、現時点では「現金決済を採用するCMEのビットコイン先物とさほど変わらない」とKruger氏は指摘する。

一方、「Bakktは今現金決済がメインだが、ビットコイン市場にとっては少しは強気で、長期的には非常に強気にもなり得る」と、将来的な期待感を見せた。

BakktはCMEのような純現金決済先物を12月9日より、ICE Futuresシンガポールに上場する予定だ。

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