イーサリアムのイスタンブール実装はいつ?アップデート率は問題になるのか?

イーサリアムのイスタンブール実装は、ブロック#9069000での実装となっており、2019年12月4日前後の実装が予定されていました。ですが現在は9058600ブロック前後を推移しており、イスタンブールアップデートはまだ行われていません。本稿ではイスタンブールの最新状況と、実装日について解説を行います。

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ディフィカルティボムの影響は11月から開始

イーサリアムは、前回のコンスタンティノープル実装からイーサリアムプロトコルの一つであるディフィカルティボムを更新。約8ヶ月周期でのEVM調整などのハードフォークを行うことを前提にしており、今までのディフィカルティボム修正より短い期間での実装となっていました。

このことからディフィカルティボムの影響が出始めるのは今までより早くなっており、平均13秒を推移していたイーサリアムの平均ブロック生成時間は現在15.2秒へと上昇しており、約16%の遅延となっています。


出典:Etherscan

最大でも12月8日の昼頃実装

実装ブロックは9069000と決まっているものの、約10,000ブロックほどマイニングしなければならないため、「10000ブロック * 平均15.2秒 /  86400秒 = 約1.76日」ということになります。

ですが次のディフィカルティボムでのブロックタイムは、ハッシュレートが上昇し続けたとしても17秒に遅延するため、最大で2日後の日本時間12月8日の朝から昼にかけてというこになるでしょう。

ETHユーザーがやらなければならないこと

イスタンブールハードフォークは、2020年にローンチをするイーサリアム2.0(ETH2)ではなく、ETH2のベースネットワークとなる現在のレガシーチェーンの調整ハードフォークです。つまり、ETHなどをステーキングしたりする必要はなく、仮想通貨取引所や個別のノード、マイナーが自身のイーサリアムノードをアップデートする必要があります。

イーサリアムウォレット内やコントラクト、仮想通貨取引所やプラットフォームなどで保有している場合には行うことはありません。

イスタンブールの低いアップデート率


出典:ethernodes

現状のイスタンブールへのアップデート率は非常に低く、40%を切っています。イーサリアムクライアントは10以上存在しますが、ほとんどのノードがイーサリアムファンデーションにより開発されているGethであり、約45%のアップデート率となっています。

対してイーサリアムクライアントで第二位の稼働率であるParityは17%しかアップデートされておらず、83%はイスタンブール実装後に破棄されたコンスタンティノープルチェーンを検証することになります。これら全体では38%となっており、ハードフォークまで後2日と切っているため、イーサリアムノードを立てているユーザーはアップデートをしておきましょう。

特に重要なのは、新たなコンセンサスアルゴリズムでのトランザクションを仮想通貨取引所やマイナーが検証できればいいため、ただのイーサリアムノードはアップデートをしていなくてもイスタンブール実装は問題がないでしょう。

イーサリアム(ETH)の価格・相場・チャート

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