仮想通貨の税金計算の単純化を目指すタックスビット(TAXbit)が1月6日、仮想通貨ユーザーや取引所などを対象とした仮想通貨の税金を自動化するソフトウェアを提供するために500万ドル(約5億4,200万円)の資金調達に成功したことを発表した。
今回の発表によると、ウィンクルボス兄弟が創業したウィンクルボスキャピタル(Winklevoss Capital)やアメリカのアトランタを拠点としているTTVキャピタル(TTV Capital)などが、タックスビットへの投資を行っている。
適切な仮想通貨税報告の負担を取り除くために必要
タックスビットのオースティン・ウッドワード(Austin Woodward)CEO(最高経営責任者)兼創設者は、「非常に多くの複雑さを伴う高度に規制された空間において、仮想通貨ユーザーや取引所、業者の肩から適切な仮想通貨税報告の負担を取り除くためにタックスビットは必要だ」と述べた。
また同氏は、「タックスビットのソフトウェアおよび税務の専門家は、ユーザーに対して直感的かつ分かりやすいフロントエンドの経験を提供する一方で、バックエンドの複雑さを正確に処理する予定である」とも語っている。なおタックスビットは、製品をさらに強化し、アメリカおよびカナダ・イングランド・オーストラリアを含む国際的な地域で顧客の成長を加速するために調達した資金を利用する計画である。
コンプライアンスツールのエコシステムが作成されなければならない
ウィンクルボスキャピタルのスターリング・ウィツケ(Sterling Witzke)パートナーは、「仮想通貨税法の誘導するのは難解なプロセスだ。仮想通貨の所有者が直観的で使いやすいプラットフォームを介した納税義務の全体像をシームレスに理解することによってタックスビットのテクノロジーは、この混乱と複雑さを排除する」と話した。
TTVキャピタルのショーンバンクス(Sean Banks)パートナーは、「仮想通貨がさらに拡散するためには、コンプライアンスツールのエコシステムが作成されなければならない」と語った。
また同氏は、「私たちはタックスビットチームと彼らが構築しているプラットフォームに非常に感銘を受けた。世界中の規制に準拠しながら業界を進歩させることができるので、このテクノロジーは仮想通貨普及の基本となる」と話している。
参考
・TaxBit Raises $5 Million In Funding to Automate Cryptocurrency Tax Compliance
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文:かにたま