0xは分散型取引所のプロトコルであり、DeFi(分散型金融)のエコシステムの中でも最も古いプロジェクトのうちの1つです。開発者は0xのプロトコルを使用することでノンカストディの分散型取引所(DEX)をイーサリアム(Etheruem)上で容易に構築できます。
増加する0xのDEXの取引ボリューム
この0xベースのイーサリアムのDEXの取引ボリュームが増加しています。データプロバイダのメサリ(Messari)による0xの取引ボリュームの増減をグラフ化したものが下記です。
出典:Messari
0xベースのDEXで最も取引ボリュームが多いものは上から順番にTokenlon、RadeRelay、DeversiFiの3つです。
出典:Messari
Tokenlonは中国で最大のユーザー数を抱えるウォレットのimTokenのDEXで、ウォレットプロバイダにとってDEX構築はマネタイズ手段の一つになっています。RadeRelayはアメリカのスタートアップで独立系の企業で0xの初期からDEXを運営しています。DeversiFiは取引所ビットフィネックス(Bitfinex)からスピンオフした企業であり、現在もBitfinexが株主ではあるものの運営は独立しているといいます。
0xを使用したDEXではNFTのマーケットプレイスも存在し、NFT取引が活発になっていることが取引ボリュームの増加の要因となっています。「God’s Unchained」や「Cheeze Wizard」などのゲームアイテムが取引されています。 日本国内でもMy Crypto HeoresやCryptoSpellsなどのブロックチェーンゲームが登場しており、NFTマーケットプレイスもリリースされています。国内企業Blockbaseが公開したNFTのマーケットプレイスも0xプロトコルを使用しています。
ZRXのトークン設計変更の影響によって2020年も引続き期待
0xはプロトコルがローンチして以来の最大のアップデートを2019年12月に実施しました。今回のアップデート・v3のローンチでは流動性を提供するマーケットメイカーへインセンティブを提供するようにプロトコルが改良されています。このインセンティブメカニズムはネイティブトークンZRXのトークン設計を大きく変更して実装されます。
このアップデート以降、0xでのDEXでの取引はユーザーは少額のプロトコル手数料を支払う必要があります。ユーザーが支払ったプロトコル手数料は一度あるコントラクトにまとめられます。
また、マーケットメイカーはZRXをステーキングしてDEXの取引に参加することができます。この流動性供与の貢献したマーケットメイカーは流動性に貢献した量とステーキングされているZRXトークンの量に応じて、プロトコル手数料を集めたコントラクトから報酬が支払われます。このような報酬を期待できることがZRXの価値を支える要因になります。
また、マーケットメイクをしないZRXのトークンホルダーは、ZRXトークンをステーキングして、マーケットメイカーに委任することで、報酬の一部を受け取ることができます。これには0xの流動性を向上することが期待されます。ゼロ知識証明を利用して取引をバッチ処理するStarkDEXなどのローンチも2020年には控えています。DEXの取引はこれまで冴えなかったものの、2020年には少しずつ変化することが期待できるかもしれません。
参考
・Open Finance Fundamentals: 0x growing as a result of new relayers and NFT marketplaces
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