DeFi(分散型金融)ムーブメント
DeFi(分散型金融)は、ブロックチェーンのアプリケーションの主要なユースケースとして定着しました。
DeFiはスマートコントラクトで執行される金融機能および金融サービスの総称です。借り入れ満期による償還や、担保資産価値がしきい値を下回ったら精算などという条件をスマートコントラクトで定義して、第三者を信用することなく、コードそのものが金融機能を実行することが特徴です。
主要なプロジェクトとしては、メイカーダオ(MakerDAO)、カイバーネットワーク(KyberNetwork)、コンパウンド(Compound)、シンセティックス(Synthetix)などが挙げられます。また、これらはプロトコルであり、これらのスマートコントラクトを利用してサードパーティが新しくアプリケーションを構築することもできるのがDeFiの特徴です。
これらDeFiのアプリケーションのほとんどはイーサリアム(Ethereum)上で構築されていましたが、Tezos上でも初のDeFiアプリケーションが発表されました。
DeFiアプリケーションStakerDAO
StakerDAOはTezosで初めてのDeFiのアプリケーションで、分散的に金融をマネジメントするプラットフォームであるとしています。
出典:StakerDAO
Tezosの最大のBakerの一つであるテゾス・キャピタル(Tezos Capital)が発表したプロジェクトです。投資家にはポリチェーン・キャピタル(Polychain Capital)が参加しています。
トークンとスマートコントラクトを用いた透明性のあるプロセスを経てアセットマネジメントを行えるプラットフォームです。StakerDAOでのガバナンスは以下のようなプロセスで行われます。
・フェーズ1:提案(1-7日間)
Staker Opsチームが提案をStaker Agora(フォーラム)で行う。
・フェーズ2:評価(8-14日間)
ディスカッションがフォーラム上で行われる。
・フェーズ3:投票(15-21日間)
トークンホルダーによる投票。
・フェーズ4:実行(22-28日間)
投票結果に基づいてスマートコントラクトが実行される。
最初のプロダクトはPoSネットワークへの投資を分散的に決定するDAO
最初のプロダクトはPoSネットワークへの投資を分散的に決定するDAOが予定されています。独自トークンSTKRの保有者は、トークンによる投票を経て、COSMOSや他のブロックチェーンなどのPoSのどのステーキング報酬が最も高いかを予測して投資できるといいます。
今後、Tezos上でその他のブロックチェーンのトークン価格のミラーリングを可能にし、投資に関わる全ての行動がオンチェーンでできるようにも長期的に研究開発されるようです。StakerDAOは、2020Q1より段階的にローンチする予定です。
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