仮想通貨ネム(NEM)移行委員会、モバイルウォレットテストの参加者を募集中

移行委員会、12回目の報告

仮想通貨ネム(NEM)移行委員会が2月25日、12回目のアップデートを公開した。NEMは2020年第2四半期のSYMBOLブロックチェーンローンチに向けて開発が進められている。SYMBOLブロックチェーンの開発状況を、発表されたアップデートをもとに確認していく。

NEM移行委員会12回目アップデート
出典:Migration Committee Community Update #12

SYMBOL最新バージョンリリース

現在、SYMBOLの最新バージョン(0.9.3.1)のリリースに取り組んでいる。最新バージョンにおける各セクションの修正改善等については以下となる。

サーバー関連

利用可能となっている永続的な委任要求トランザクションが調べられ、サードパーティによりいくつかの推奨事項が作成されている。また、キー派生スキームの更新が推奨された。

そして、シンボルキーペアの生成とアドレス形式について、生成アルゴリズムとアドレス形式に変更も導入された。以前のSHA-3ハッシュアルゴリズムの代わりにSHA-512の使用が導入された。プロトコル全体で標準化されているOpenSSLを使用してキーペアが生成される。

デスクトップウォレット関連

コードベースのクリーンアップとレビューが取り組まれている。レビューには、ハッカーワン(hackerone.com)のキャンペーンを介した外部レビューも含まれている。主に取り組まれてきた作業としては、アカウントロック解除手順の統一、トランザクション署名作成の均一化、デスクトップウォレットにおけるソフトウェアカーネルの書き換えとなっている。

まず、アカウントロックの手順は、標準のパスワードセキュリティを使用するように改善された。次に、トランザクションにおける署名には、SYMBOLプロトコルでの動作に適した署名プロトコル処理が含まれるようになる。そして、デスクトップウォレットには、クリーンアップと安定性向上の範囲で、適切に構造化されたソフトウェアカーネルが追加され、状態管理を改善するためにVuexを利用するようにした。

モバイルウォレット関連

モバイルウォレットプロジェクトは、最初のベータ版公開に向けて、進行している。AndroidおよびiOSの内部テストが継続中である。最終的なクリーンアップとテストは、今後数週間で行われ、SYMBOLブランドを反映するために最新のデザイン処理が適用される。また、モバイルウォレットからオプトインできる機能も追加される。現在はモバイルウォレットのテスト参加者も募集している。

エクスプローラー関連

エクスプローラーに関する開発としては、バグ修正とクリーンアップが進められている。バグの内容としては、トランザクションの詳細表示不可や、ネームスペースとモザイクリストの機能不備などだ。また、検索でエイリアスを検索できるようになっている。

SYMBOLネットワークへのオプトインについて

最新バージョンへの変更に対応するためにプログラムの更新が必要となる。最新バージョンリリース後にはレビューとテストが行われ、検証完了後にオプトインプロセスの開始準備に移る。また、モバイルウォレット経由でオプトイン可能とする機能の搭載作業も進めてられている。

オプトインプロセスにより、SYMBOLネットワークで使用する新しいキーの生成が行われる。ユーザーには、ニーモニックフレーズを使用することが奨められている。また、nanoウォレットでオプトインを実行すると、nanoウォレット上のアカウントをエクスポートして、Symbolウォレットにインポートできる。

今回の重要点としては、モバイルウォレットからもSYMBOLネットワークへのオプトインができるようになるという点だろう。開発中のモバイルウォレットのテスト参加募集については、こちらのフォームから申し込み可能となっている。

ネム(NEM/XEM)の価格・相場・チャート

参照
Migration Committee Community Update #12

【こんな記事も読まれています】
仮想通貨ネム(NEM)ブロックチェーンSYMBOLのブランドガイドラインを発表
ネム(NEM)移行委員会、SYMBOLローンチ目標を2020年第2四半期へ修正
ネム(NEM)カタパルト移行手続きQ&A:利用者は手続きに注意

おすすめの記事