保有の暗号通貨を増やす3つの方法~インカムゲインがない暗号通貨だからこそ重要な「増やす」選択肢

暗号通貨はインカムゲインがないアセットである

暗号通貨は、インカムゲインがないアセットです。
株式などと違って企業のキャッシュフローに結びついて、利益が株主に分配されるというようなことはないアセットです。下記のDharmaブログでは、配当収入がないアセットだからこそレンディングなどで増やすことが重要になると主張しています。

参照:Exploring the Emerging Crypto Debt Markets

配当収入がないことに加えて、暗号通貨はインフレーションをしていることを忘れるべきではありません。執筆時点での供給スケジュールでは、Bitcoinは3.85%、Ethereumは約7%、EOSは5%のインフレーションをしています。

これらはマイナー、ブロック生成者の報酬として新規に生成されるコインですが、全体の供給量が増大して、コインホルダーがインフレーションコストとして負担しているとも言えます。そういった観点からも、暗号通貨をホールドのみをしている人は損であるという主張もあります。

保有の暗号通貨を増やす方法

保有の暗号通貨を増やす方法は主には、下記の3通りです。

中央集権取引所でのレンディング

中央集権取引所でレンディングを出来る取引所が存在しますが、Bitfinex、Poloniex、Liquidなどがそれにあたります。金利は流動的であり、cryptolendのようなサイトで確認ができます。

保有の暗号通貨を増やす3つの方法~インカムゲインがない暗号通貨だからこそ重要な「増やす」選択肢参考:https://cryptolend.net/rates.html

スマートコントラクトによるレンディング

ただし、上述した中央集権取引所でのレンディングはサードパーティーリスクを伴い、取引所がハッキング、破産をした場合に資産を失うリスクが常につきまといます。こういったリスクを嫌う人には別の選択肢があります。

それがスマートコントラクトによるレンディングです。
こういったレンディングが出来るプラットフォームやプロトコルはいくつか存在しますが、執筆時点において最も主要なものは、Compoundです。

もっともCompoundによる貸出が全くリスクがないわけではありません。まだ稼働から日が浅くスマートコントラクトの脆弱性が今後発見されるなどのリスクは十分に起こりえます。ですが、スマートコントラクトによるレンディングは、新しいユーザー体験であり、まずは試してみると良いでしょう。

ステーキング

EthereumのPoS移行、BFT系DPoS、DPoS形式など、様々なProof of stake系の(以下:PoS)ブロックチェーンがローンチ済、または2019年前半に多くのローンチが予定されています。

ローンチ済みのものではEOS、TEZOSなど、これからローンチをするものではcosmos、Dfinityなどがそれにあたります。

こういったPoSブロックチェーンが増えたらトークンホルダーは、バリデータになるか、バリデータプールへトークンを預託してトークンを増やす選択肢ができます。

これについては下記のレポートが詳しいです。

参照:これから出来るProof of Stakeの経済圏、その周辺のビジネスレイヤー、その考えうる影響などの考察

特にスマートコントラクトによるレンディングなどに関しては、DeFi(分散型金融)という背景があります。執筆時点で、まだMakerDAOも0xもローンチしてほぼ1年、Compoundは3ヶ月位です。

2019年も引き続き伸びることはほぼ間違いないと思います。ネットワーク効果が働き、今年の伸びは昨年以上かもしれません。今後も動向が注目されます。

関連:2018年にブロックチェーンプロジェクト・ICO・STOへの投資を統計した詳細レポートが発表


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