イーサリアム上のレンディングコントラクトCompoundは、DeFiの中核Maker DAOが提供するステーブルコインSAI(Single Collateral DAI)の取扱に関する新たな発表を行った。2020年3月21日よりSAIの貸付、借入を無効にし、DAIへの移行を促す動きとなる。
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SAI(元DAI)の取扱終了に向けて
CompoundはBlockFiなどのプラットフォームと異なり、イーサリアム上にデプロイされているレンディングコントラクトだ。取扱仮想通貨はETHをはじめとるするイーサリアム上のERC20トークンを含む8通貨となっており、そのうちDAIとSAIの両者を取り扱っていた。
SAIの価格担保はETHのみ(Single)で行われているのに対し、DAIはETHとBAT、USDC(Multi)と複数のイーサリアム上のトークンによる担保により裏付けされている。Maker DAOの意向として、最終的にDAIへ完全移行を行う予定だ。
Compoundによると、SAIの新規貸付と借入は無効となり、既存の借入は返却によるクローズと貸付分はの引き出しは無期限で可能としている。イーサリアム上のDeFiでは、ほぼ9割のプロジェクトが既にSAIの取扱を停止、あるいは自動でDAIへと移行しており、Compound上でも100万SAIを切っていることが今回の対応の理由だとしている。
*USDCは一時的な取扱
DAIへの移行率は8割を超える
現在のDAIへの移行率は84%となっており、全体のSAI供給量は1511万SAIとなっていることがわかる。またMaker DAOによる最新の債務上限(Debt Ceiling)提案では2000万SAIまで減少される予定となっており、最大発行可能数を減少させることでDAIへの移行を促す狙いだ。
最終的にSAIが1ドルペッグを維持できないと判断されたとき、エマージェンシーシャットダウンによるSAI強制買い戻しオークションがETHで行われヘアカットリスクを負う可能性があることから、SAIを保有しているユーザーは可能な限り早くDAIへ移行するといいだろう。
出典:Sai2Dai
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