筆者の観測範囲では、今年のビットコイン(BTC)相場予想について「レンジ相場」「ジリジリ上げて100万円まで戻す」というような予想が多いように思えます。
筆者自身は2019年の予想について本コラムで述べることはしません。というのも、多くの人が価格を予想しても外すのは下記のまとめが証明しています。
1/ On the last day of the year, it seems appropriate to make a thread for all Bitcoin price predictions for 2018. Nearly all of them ended up being wrong – it’s basically guessing. I summarized my thoughts about price predictions in this op-ed article.https://t.co/vG6qayLpgm pic.twitter.com/PM1GH1p2NB
— Larry Cermak (@lawmaster) 2018年12月31日
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とはいえ、これから数ヶ月、つまり2019年の前半に相場に影響が大きいトピック・変数を整理しておくことくらいは出来ます。2019 Q1(第1四半期)に暗号通貨相場に影響を及ぼす要素として、6つのポイントにまとめます。
Bakkt(バックト)のローンチ
まずBakkt(バックト)が2019年前半にローンチをすると期待されています。ニューヨーク証券取引所の親会社(ICE:インターコンチネンタル取引所)が新しく作ったBakktは、現在最も影響力が大きい材料と言えます。
また、Bakktは2018年12月31日に$182.5 million(約200億円)の資金調達を行っています(参照)。Bakktが最初にローンチをする商品はすでに承認事例がある先物なので、ETFより実現の現実味が遥かに高いです。
Fidelity(フィデリティ)の参入
世界最大の運用会社であるFidelity(フィデリティ)は、Fidelity Digital Asset Services, LLC(FDAS)という新会社を立ち上げて、暗号通貨関連の商品のトレードプラットフォームをローンチする予定です。
ターゲットは機関投資家向けでカストディも運営するとしており、2019年内にローンチがされる予定です(参照)。
Nasdaq(ナスダック)が先物
アメリカ第二位の株式市場であるNasdaq(ナスダック)は、2019年上半期のデジタルアセットの取引所の運営を開始するとアナウンスしています。「Regulated crypto 2.0 futures-type contract」が最初の商品であるとアナウンスしており、これもBakktと同じく先物は承認事例がすでにあるので、現実味が高いでしょう(参照)。
Binance(バイナンス)のDEX、シンガポール取引所開設
世界最大のトークン・アルトコイン取引所であるBinance(バイナンス)は、分散型取引所(DEX)を今年上半期に立ち上げる予定です。また、シンガポールで法定通貨建てでの取引所を開設するアナウンスもしています。
取引所として非常に存在感の大きい同社の新しい取り組みは注視する必要があると言えます。
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日本の取引所への金融庁の動向(新規ライセンス、宣伝などの容認)
日本国内においては、年始にコインチェックが改正資金決済法に基づく仮想通貨交換業者として、金融庁の認可登録を受けた(関東財務局登録番号:第14号)ことが発表されました。2018年1月26日にハッキング被害を受け、複数の業務改善命令と経営体制の変更を行い、約1年の時間をかけて認可された形になります。
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また、DMM Bitcoinが最大11.1万円のキャッシュバックキャンペーンを開始しており、取引所の宣伝や顧客への還元は、金融庁から厳しい目が向けられてきましたが、若干の変化が見られます。日本のリテール投資家は一度動き出すと一斉に行動する傾向があり、相場に影響を及ぼす要因になりえます。
世界経済減退の可能性
2019年は、米中貿易戦争がより深刻化して景気が減速する可能性が高いという予測は多く囁かれています。その際は、暗号通貨・ブロックチェーンプロジェクトの相場、資金調達環境にも無視できない影響が出るはずです。
以上です。
上記の要素の実現可否や動向は、相場を上にも下にも影響を与えることになるだろうと思われます。それぞれ注視すべきトピックだと言えます。
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