ワシントン州西地区連邦検事局が11月9日、ギフトカードなどのデジタル資産1,000万ドル(約10億5,000万円)以上を盗んだとしてマイクロソフト社の元ソフトウェアエンジニア社員に対して懲役9年の判決が下されたことを発表した。またこのエンジニアは、ビットコインのミキシングを利用して不正取得金の出所を隠そうとしていた。
複数種類の詐欺に加担
Volodymyr Kvashuk氏はワシントン州レントンに住むウクライナ人。2016年8月から解雇される2018年6月まではマイクロソフトの従業員だった。電子メール等の電子通信手段を使う通信詐欺やマネーロンダリング、個人情報悪用、虚偽の納税申告など、2020年2月に有罪判決を受けた。
280万ドル相当のビットコインを送金
訴訟で提出された記録と裁判での証言によると、 Kvashuk氏はマイクロソフトのオンライン小売販売プラットフォームのテストに参加。このときのテストアカウントを利用して、デジタルギフトカードなどのプリペイドカードを盗んだとされている。同氏はそのプリペイドカードを転売し、160万ドル(約1億7,000万円)の家と16万ドル(約1,700万円)のテスラ車を購入している。
その他にも自分のアカウントを使用して総額約1万2,000ドル(126万円)を窃盗。その後、窃盗金額が大きくなるのにあわせて、他の従業員に関連づけられていたメールアカウントを使用していた。
また同氏は、ビットコインの取引や送金のデータを複数混ぜ合わせるミキシングサービスを使用した。保有者の特定や資金の流れが困難になるこのミキシングサービスを使い、最終的に銀行口座に移す資金の出所を隠そうとした。合計で280万ドル相当のビットコインが銀行口座と投資口座に送金された。さらに同氏は、ビットコインを親戚からの贈り物だと主張し、虚偽の納税申告書を提出していとされている。
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文:かにたま