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メタマスクユーザー増加の要因

4月27日、イーサリアム(ETH:Ethereum)のブロックチェーンソフトウェアを開発するコンセンシス(ConsenSys)は、イーサリアム系のウェブウォレットであるメタマスク(MetaMask)の月間アクティブユーザーが500万人を超えたことが発表された。

2020年10月時点でメタマスクの月間累積アクティブユーザー数は初めて100万人を超えたが、この当時はモバイル版のリリースやブロックチェーンゲーム、DeFiへのアクセス増加によるものだったとコンセンシスは分析している。

そして、約半年で5倍もの増加となった今回、メタマスク内で各種トークンを交換できるメタマスクスワップ(MetaMask Swaps)実装による利用者増や、分散型ウェブへのゲートウェイとしてメタマスクが利用されている点などを背景として挙げた。なお、メタマスクスワップにおいて過去6か月の間に行われた取引量は、累積で20億ドル(約2,180億円)を記録している。

また南半球に住む多くの人々が仮想通貨を使用しており、その多くの人々がMetaMaskを安全で信頼できるものとして見ているという。例として、インドとインドネシアではモバイル版メタマスクの普及率でトップ5に入っており、ベトナムとナイジェリアではトップ10に入っている。これらの国の特徴として、銀行口座を取得できない人々が代替としてメタマスクを利用していると考えられている。

メタマスクのユースケース2位はNFT

コンセンシスによると、NFTへのアクセスは現在、MetaMaskのユースケースとしてはスワップに次いで2番目に人気があるとのことだ。Googleトレンドにおける「NFT」の検索ボリュームを見ても、分散型金融を表す「DeFi」というワードと比較して約4倍以上にまで増加している。

4月13日にもコンセンシスは、メタマスクでNFTを購入する方法を解説する記事を公開している。記事中において、NFTの平均販売価格は2021年2月には4,000ドル(約43万5,000円)を超えていたのが、4月上旬には1,256(約13万7,000円)ドルまで下がっているものの、技術が実際に進歩している証拠だと解説した。一方で、高価な取引が行われているアート分野は、NFT市場全体の流通量の5%に過ぎないことも指摘していた。

なお、今回のアクティブユーザー増加に関する結果に対して、メタマスクもマイルストーン到達の喜びをツイートしているが、ユーザーからは独自トークンのエアドロップは今後あるのかといった話題が返信に残されている。

参考
MetaMask Surpasses 5 Million Monthly Active Users
How to buy NFTs on Foundation using MetaMask

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文:かにたま

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