普段よく使っているインターネットは、「Web2.0」と呼ばれている。もともとのWebは、一方的な情報配信によるインターネットだった。Web2.0とは、そこから変化し送り手と受け手が流動的であり、誰でもWebを通して情報を発信できるようになったもの。
これは、情報を配信できるサービスが出てきたことと、その情報を自動的に収集し、必要な人に提供できる仕組みが整ったことで変化した。検索エンジンのアルゴリズムにより、情報の受け手は必要な情報を手にすることができ、広告モデルもコンテンツ連動型へと変化。そして今、Web2.0から分散型をベースとした「Web3.0」へと変化しようとしている。
エニグマ(Enigma)パートナー「2Keyネットワーク」のプロトコル
出典:2Keyネットワーク
エニグマ(Enigma)プロトコルを用いた2keyネットワーク(2key Network/パートナー企業の1社)では、現在のWeb2.0とこれからのWeb3.0の架け橋をするようなネットワークを構築する。2keyネットワークでは、通常のHTTPリンク内にスマートコントラクトを埋め込むことで、Web2.0ベースにWeb3.0の要素を組み込むことができ、Web2.0とWeb3.0の中間レイヤーとして機能する。
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マルチステップトラッキング
マルチステップトラッキングはリンクを自動的に追跡し、そのリンクを共有するすべての人を記録していく。このマルチステップトラッキングを使用して、リンクを共有する人々のオンラインスレッド全体を追跡、記録、インセンティブを得る分散ネットワークを作成。
出典:2Keyネットワーク
2Keyネットワーク
2Keyネットワークとは、キャンペーンなどを作成し、目標を達成するためのスマートコントラクトのプラットフォーム。リンクを共有することで、インセンティブを得ることもできる場でもある。誰でもスマートコントラクトによるリンクを作成することができ、ターゲットを定義することができる。
【例:車を販売する企業や個人の場合】
リンク作成者は、車を販売する企業で販売キャンペーンのリンクを作成。キャンペーンリンクはSNSのように広がり、キャンペーンに興味がありそうな人(知人)へリンクを届ける。そこで興味がある人は購入するアクションを取る。リンクを共有し対象者に届くまでに通ったすべての人にインセンティブが入る仕組みだ。
ブロックチェーンにより誰がそのリンクを共有しているか正確に知ることができ、これにより「ソーシャルソーシング」を可能にすることができる。
ソーシャルソーシングとはクラウドソーシングのようなもので、ソーシャルネットワークを使い不特定多数の人に募り、必要とされるサービスやアイディア、コンテンツなどを取得し業務を遂行できる。エニグマ(Enigma)プロトコルにより、リンクを共有する人のプライバシーを守り、オフチェーン同期によるスケーラビリティを向上させることができる。
「2keyネットワーク」の取り組みがWebの新たな道を開く
2keyネットワークでは、ソーシャル・ネットワークの可能性をブロックチェーンとエニグマ(Enigma)プロトコルにより引き上げるソリューションのようだ。分散、自動化が進む「Web3.0」の世界のものを現在の「Web2.0」ベースで処理することができる。
自分がお願いしたいことに対するアクションをソーシャル・ネットワークを通じて得ることができるため、自らアクションを起こしてくれる人を探す手間もいらない。それは、2keyネットワークのインセンティブを求め、より対象となる人へ勝手にリンクが共有されていくからだ。
ブロックチェーンにより追跡可能としつつ、エニグマ(Enigma)によるプライバシーとスケーラビリティの向上が、2Keyネットワークを可能としている。
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参考
・2key Network
・Enigma