
ビットコイン(BTC)価格がドル建て:4,000ドルを割れ、急落しています。11月25日時点では、1BTC:3827ドル。4,000ドル割れの水準は2017年9月以来。そして、仮想通貨市場全体も全面安となっています。
ビットコイン(BTC)相場のみならず仮想通貨市場で全面安
現在は仮想通貨市場だけでなく、グローバルマーケット全体も弱気。海外ではビットコイン(BTC)の急落を、ジャンク債のように「炭鉱のカナリア」的な存在と捉えているアナリストもいます。
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年末を前に知っておくべきコト・心構え
材料よりも事実が重要
なぜ下がった、なぜ上がった?相場が動くとその要因を知ろうとします。特に価格が下がると「悪材料」を探す傾向があります。仮想通貨にその要因がなければ、他市場か?米株市場の陰り、ハイテク株の代表FANNG5銘柄の低迷[Facebook(フェイスブック)、Amazon(アマゾン)、Netflix(ネットフリックス)、NVIDIA(エヌビディア)、Google(グーグル)]、ブレグジットか、新興市場か?などなど。
しかしどんな相場でも上がったものは下がり、下がったものは上がります。相場は常に動いており、乱高下もしばしば。大切なのは自分の投資スタンスです。市場のセンチメントに左右されず、下落相場でも弱気にならず冷静な判断が必要です。
相場環境は1年で変化している
昨年の盛り上がりを見せたビットコイン市場に比べると、現在の値動きは読みにくいです。全体的に上げ相場の時は勢いがあって「誰でも買って持っていれば儲かる」相場が形成されやすい、しかしピークを過ぎ下落基調になった相場で、うまく押し目買い、戻り売りを行うにはテクニックが必要です。
さらに、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)やCBOE(シカゴ・オプション取引所)のビットコイン先物が導入され約一年、他市場からの仮想通貨参入も増えています。こういったこともあり、他の市場の影響も受けるようになりました。
およそ1年前の記事:CBOEでビットコイン(BTC)の先物取引スタート
11月以降のアノマリー
投資の世界では「秋相場は荒れやすい」という格言があります。特にサンクスギビングデー(勤労感謝の日)が終わってからのグローバルマーケットは急激に変わります。
その理由の1つにヘッジファンドなどの投機筋の決算が12月にあるということ。ファンドマネージャーは1年間の収益状況をまとめなければなりません。これによりボーナスの査定などが決まるため、金融機関の12月決算は大きな意味を持ちます。
優秀なファンドは11月を過ぎると、どんどん相場から離れていきます。1年間の収支報告をした後、長いホリデーシーズンに入ります。1年かけてせっかく儲かった利益を相場が薄くなるクリスマス・年末に、みすみす減らしたくないからです。
反対に、これまであまりいい成績を残せなかった投機筋は逆転をかけて、無理やり仕掛けてくる傾向にあります。特に今年は指数系の運用をしていたファンドのスコアが良くないと聞きます。これら投機筋がビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォーク騒動に隠れて大量のビットコイン(BTC)を売っているかもしれません。
閑散相場についても、短期筋は長期休暇に入る前は必ずポジションをスクエアにしておきます。このポジションの手仕舞いが大きな売りを誘った、という見方もできます。
いずれにせよ、大きな資金を動かす投機筋が今後、仮想通貨市場にどんどん参入してくる可能性があります。為替相場でも同様ですが、投機筋の動きに乗れたら大きく儲けることができますが、逆に張った場合はかなりの痛手を被ります。
感覚的に、これまでの(為替の)経験から言うと短期筋の動きは、「一般投資家がそろそろ戻るだろう(上昇)と買いを入れるとさらに大きく売ってくる、売りを入れると担がれる」と言うイメージがあります。
年末相場は価格上昇?
年末はお買い物商戦でもあり、財布の紐もゆるみがち。株価はドレッシング買い(お化粧買い)といって年末相場は上昇で締めくくりたい、という心理が働きます。
ファンドの決算も通過していることから、11月が冷え込んだ後、12月は上がりやすい、というアノマリーもあります。「急落後は急騰」と言う動きが予想されるのです。
まとめ
チャートを見ると昨年のビットコイン相場は年後半から上昇、11月~12月中旬でピークをつけ急落。2018年は調整相場となりました。ここから残り1ヶ月、相場がどのように変化するのか、今後のためにもしっかりと検証していきましょう。