投資利益率(ROI)から見たビットコイン(BTC)と株式その他資産との比較

最近の調査によると、ビットコイン(BTC)は過去10年、資産価値のある株式、債券、貴金属、石油などと比較して、投資利益率(ROI)で桁違いに有利であり、例えば1年間の運用益が、2位の株式との比較で20%対8.44%であることが分かりました。

ビットコインなど暗号資産(仮想通貨)が高いリターン(運用益)をもたらす可能性から、デジタル資産を無視することがまずます難しくなる、というのがこれら調査の結果です。

1,3,5年期間の投資期間中の利益率はビットコイン(BTC)が圧倒的有利

仮想通貨とブロックチェーンに関するデータ分析とリサーチを行うブレイブ・ニュー・コイン(Brave New Coin)が7月28日、分析結果を発表しました。

下図のように、1年、3年、5年の投資期間中の絶対収益(Absolute Return)で、ビットコイン(BTC)は、株式、債券、ゴールド、シルバー、石油との比較ですべて圧倒的に1位の成績を上げました。同社の分析は、絶対収益すなわちリスク調整前収益(ボラティリティの影響を除いて)を比較分析したものです。リスク受け入れに寛容で収益重視の投資家は、このROIが今後も大きく変わらないことを前提にして、ビットコイン購入で大きな利益を期待することができることになります。

ビットコインとその他の収益比較
出典:Brave New Coin

この分析が意味することは、ビットコインが高収益能力を持っていることから、多様な投資ポートフォリオの1つとして含めることができます。しかし、伝統的な資産との比較でリスクが高く、ポートフォリオに占める割合を低く抑えるのが適切な投資法ともいうことができるかもしれません。

ビットコイン(BTC)の実利的なインパクト

仮想通貨ファンド企業ビットワイズ(Bitwise)は、過去に「機関投資家のポートフォリオにおける仮想通貨の事例(Case for Crypto In An Institutional Portfolio)」と題するリポートを公表しています。

リポートの調査チームは、2014年1月1日から18年3月31日の期間、投資比率にして株式60%対債券40%の投資ポートフォリオにビットコインをほんの僅か割り当ててみました。その結果、1%、5%、10%のビットコイン割り当てによって、ビットコインがゼロのポートフォリオと比較して、それぞれ31.09%、50.89%、78.53%の利益増を生み出したことが分かりました。ビットコインがゼロのポートフォリオでは、その間の利益増は26.53%にとどまりました。

デジタル資産運用会社モルガン・クリーク・デジタル(Morgan Creek Digital)最高経営責任者(CEO)で著名なビットコイン支持者であるアンソニー・ポンプリアーノ(Anthony Pompliano)氏は19年5月20日にツイッターで、投資対象として推奨するビットコインについて、次のように投稿しています。

「ビットコインは非相関、非対称の利益の上がる運用資産である。自身のポートフォリオに加えることで、リスク特性を減らし、シャープレシオを高め、僅か1桁の割り当てでもポートフォリオ全体に大きな(実利的な)インパクトを生み出すだろう。要するに、ビットコインはあなたの投資ポートフォリオの価値を高める」

理想的なポートフォリオは95%のキャッシュと5%のビットコイン(BTC)か?

ポンプリアーノ氏は7月22日のブログで、株式や債券の予想リターンが低く、経済成長予測も低迷していることから、95%のキャッシュと5%のビットコインで構成するポートフォリオは、リスク/リターントレードオフが極めて優れており、推奨できると述べています。このポートフォリオは、特に経済的崩壊の際のヘッジとして有効になるとのことです。

同氏は過去の実例を挙げて、99%キャッシュと1%ビットコインもしくは98%キャッシュと2%ビットコインのポートフォリオが年間10-20%の利益を上げたと述べています。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bitcoin vs. Stocks, Bonds, Gold, Silver, and Oil
Case for Crypto In An Institutional Portfolio

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