バイナンス(Binance)アメリカで30銘柄の取り扱い検討、ロードマップは変わらず

Binanceがアメリカで30銘柄の取り扱いを検討

バイナンス(Binance)はアメリカへの事業進出を準備していますが、Binance USからのアップデートが公開されました。同社ブログによると、Binance USでは現在30銘柄がローンチ時点の取り扱い候補になっていると発表されています。30銘柄の構成は以下の通りです。

バイナンスUSの上場検討リスト
出典:Binance US

Binance USでの取り扱いトークン検討フレームワーク

Binance USは取り扱い検討の基準として、下記のようなフレームワークを作ったと発表しました。

  • 対象資産がAML/CFT要件、証券法を満たしており、Binance USがそれを取り扱う能力を持っているか
  • プロジェクトのコアチームが何かしらの課題を解決する明確なストラテジーを持っているか
  • 対象プロジェクトのコミュニティがどのように機能しているか、およびコミュニティとコアチームがコミュニケーションを取れているか
  • トークンの発行スケジュール・ディストリビューションがフェアであること
  • 対象プロジェクトのトークンが安全にトランザクションができ、また開発が進捗しているか

現在、上述した30トークンがこの基準のもとに上場が検討されています。このようなフレームワークを公開することは顧客、そして規制監督当局に対して透明性を主張するためのものです。

今月8銘柄のトークンの上場を検討していることを発表したコインベース(Coinbase)でもフレームワークを用意しています。Coinbaseも然りですが、Binanceがこのように上場検討トークンを事前にリストして発表していることは、以前、Coinbaseが内部でビットコインキャッシュの上場を検討していた際に、インサイダー疑惑で訴訟されたことが要因として影響しています。

この一件があってから、最近ではアメリカの取引所は、上場を検討している段階から検討中リストを公表する慣例ができ始めています。そのため、実際に全てがすぐに上場されることはないでしょう。

多くのトークンを取り扱うというロードマップは変わらず

また先日、Coinbaseも多くのトークンを上場検討リストとして公開しています。

参考:コインベースがトークン8銘柄を上場検討、アカウントを通してステーキングする日も?

CoinbaseもBinanceも多くのトークンを取り扱うというロードマップは変わらずですが、Coinbaseは先にコンプライアンス要件を整理して取り扱いトークンを増やそうとしているのに対して、Binanceは先にグローバルで取り扱いトークンを増やし後からコンプライアンス対応をしようとする点で差があります。

両者どちらの戦略が最終的に上手くいくかは分かりませんが、いずれにしても一般顧客の取引所ビジネスで重要になるものは、取り扱いトークン数でしょう。アメリカ市場において両者は間違いなく競合関係になるはずであり、顧客がどのように遷移するかは日本の事業者も注視するべきでしょう。

参考
Exciting Developments Coming Soon for Binance US

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