英国のアーティストであるリンカーン・タウンリー(Lincoln Townley)氏は合計で19種類の絵画を490ビットコイン(BTC)で販売したことを発表した。執筆時点でコレクションの価格は、約5億3,000万円になる。
コレクションの作成者であるタウンリー氏はこれまでにも、ビットコインで作品の対価を得た過去がある。同氏の作品は、ビットコインを支払い方法として使用したオークションの最初の例となっている。
アートコレクションをビットコイン(BTC)で販売
英国のに日刊新聞であるイブイング・スタンダード(Evening Standard)によると、「Greed」というタウンリー氏のコレクションを購入したのはシンガポールのビジネスマンだとされている。
また、スイスのエージェントを通じて購入された作品は、もともと来月ロンドンのサーチ・ギャラリーで展示される予定だったものだ。ギャラリーは1日だけ作品を展示する予定。
タウンリー氏は、仮想通貨を使用して作品を公式に販売した最初のアーティストとして広く知られている。2017年、同氏は「Homage to Francis Bolton」というタイトルの作品を40ビットコインで販売、売却時の価値は約64万ドル(約7,000万円)だった。
ビットコイン受け入れだけでなく、著名人のファンが多いアーティスト
タウンリー氏はビットコインを受け入れたアーティストとして有名なだけではなく、マイケル・ケイン(Michael Caine)、アル・パチーノ(Al Pacino)、スティング(Sting)、ロナウジーニョ (Ronaldinho) など、著名人にファンが多い。また2017年には、有名なダイアナ妃の肖像画を123万ドル(約1億3,300万円)で売却していた。
タウンリー氏は過去に、ソーシャルメディアを介して作品を販売した事実もある。2018年には、オンラインで限定的に仮想通貨を使用して行われたオークションを開催するなど、これまでにも革新的な支払い方法を採用していたといえるだろう。
しかしタウンリー氏は、従来と違う作品の販売方法は目新しさ以上のものであると信じている。2018年の作品の販売時に同氏は、「最高なのは、ギャラリーはアーティストの成功の副次的なものであるという私の信念を刺激することだ。アーティストはギャラリーを多数ある中の1つとして見るだけでいい。テクノロジーにより販売を獲得する方法は他にもたくさんある」とコメントしていた。
参考
・Artist Lincoln Townley sells 19 paintings for £4m worth of bitcoin
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