- イーサリアムが24時間の手数料でビットコインを超える
- 24時間の手数料額で、イーサリアムがビットコインを超えたことが明らかになった。ネットワークの活動量も過去最高を記録、ETHに対する需要の高まりも示している。
イーサリアムが1日の手数料合計額でビットコイン超えを達成
イーサリアム(ETH)は18日、24時間あたりの手数料総額がビットコイン(BTC)を超えた。
イーサリアムの手数料がビットコインを上回ったのは、今年2月以来7ヶ月ぶり、複合的な要因で手数料の高騰状況が確認された。
イーサリアム関連のプロジェクト開発に携わるAnthony Sassano氏も今回の動きについてコメント。イーサリアムの24時間の手数料が、計20万ドルを超えた状況に触れた。
Ethereum flipped Bitcoin in daily fees today – yay 🥳
— Anthony Sassano (@sassal0x) September 18, 2019
You know what's even more striking about this image? The fees paid on the other blockchains don't even come anywhere close to Bitcoin & Ethereum which signals to me that there is practically zero demand for these platforms. pic.twitter.com/d7jlJxKOJQ
Sassano氏は、ビットコインとイーサリアムの2通貨と、その他の仮想通貨の手数料額に大きなギャップがあることを指摘。他のアルトコインに需要が弱まっていることを示していることが理由になると説明した。
手数料も大幅高騰の背景には、イーサリアムのオンチェーン送金数と送金高の増加がある。価格が高騰したことで、再びイーサリアムの送金需要が増加、手数料の高騰に繋がった。
同タイミングでは、イーサリアムネットワークの活動量が過去最高を記録しており、活動量に比例する「GAS代」の増加は、「ネットワークの持続的な成長」を示している、とSassano氏は語った。
Yesterday, the Ethereum network processed the most activity in its history. pic.twitter.com/gWxkEad6z7
— Eric Conner (@econoar) September 17, 2019
手数料の上昇はイーサリアム版テザーが原因か
また、データに基づく分析から、手数料の高騰背景には、テザーの動向が関係しているとの分析も見られた。
データ分析サイトのCoin Metricsは、テザー(USDT)がOmniブロックチェーンベースからイーサリアムブロックチェーンベースに移行したことが原因ではないかと分析した。
テザーはこれまでOmniプロトコルを利用して発行が行われていたが、手数料の引き下げなどを目的として、イーサリアムベースのERC20に準拠したステーブルコイン(USDT-ETH)への移行が実行されていた。
参照データからは、8月のUSDT-ETHのトランザクション量がイーサリアムネットワークの容量の3割を占めるまでに成長しており、ネットワークの不可要因になっている可能性が指摘された。
仮想通貨の送金にかかる手数料については、通貨によっては手数料が限りなく低いことを特徴にするものもあるなど、各仮想通貨によって大きな差がある。
そのため、手数料のみで性能や需要についての比較を行うことは難しい。しかし、ビットコインが仮想通貨という枠組みの中では手数料が低い通貨とは言い難いことを考慮すると、今回、イーサリアムが1日における手数料の合計額においてビットコインを上回ったことは、イーサリアムに対する需要が順調に高まっていることを示しているといえる結果となった。