管理資産7兆ドルの米フィデリティの仮想通貨部門であるFDAS(Fidelity Digital Assets Service)は、NYFDSのカストディとビットコインの売買認可後、初となる仮想通貨取引所との提携を2019年末までに画策しているとFDASの社長が述べた。

 

OTC取引ベースから仮想通貨取引所への提携へ

フィデリティのFDASはブローカレッジとして機関投資家に対しビットコインの売買を提供しているが、3月のローンチ後は特に大口取引のためのOTCトレードデスクに力を入れており、OTC取引での流動性提供のための提携を行ってきたという。

だがCoindeskの報道によると、FDASの社長であるTom Jessop氏は

 

「3月のローンチから年末にかけて、OTC取引における流動性提供業者は2倍に増加した。現在はOTC取引に重点を置いているが、おおよそ年末までに初となる仮想通貨取引所との契約をする可能性が高い」

 

と述べている。

 

FDASはフィデリティの信頼から機関投資家の需要を獲得か?

FDASは今月20日にNYFDS(ニューヨーク州金融監督局)によりカストディ及びビットコイン取引プラットフォームとして認可を受けたことで、機関投資家の信頼を勝ち取りクライアントが増えると見込めるだろう。

FDAS自体はニューヨーク州でのクライアント名を明かしていないものの、仮想通貨ファンドのギャラクシーデジタル(Galaxy Digital)は新たな2つのビットコインファンドのBTC保管先として、FDASとBakktのカストディを使用すると発表。Jessop氏によるとギャラクシーデジタル以外の新しいクライアントがFDASを半年以内に使用すると述べている。

米国におけるビットコイン取引はCMEのビットコイン先物とBakkt現物決済ビットコイン先物による需要が急増しており、Bakktのカストディはそのセキュリティの高さによる需要が見受けられる。対してFDASは管理資産7兆ドルという米最大手ブローカレッジとしてのフィデリティの信頼から、カストディと大口のOTC取引需要を満たすといえるだろう。

 

関連記事:【墨汁速報】管理資産7兆ドル フィデリティのFDAS ビットコインカストディと取引プラットフォームをNYFDSにより認可

 

参考:Fidelity Digital Assets to Sign Up Its First Crypto Exchange by End of the Year

おすすめの記事