スマホGalaxy S20に仮想通貨保護チップを搭載

韓国の電子機器大手、サムスンが仮想通貨ストレージ用の安全なチップをスマートフォンに組み込むことを公式で発表した。

搭載する機種は、5G対応ギャラクシーフラッグシップモデルのスマホ「S20」で、3月発売予定。前モデルS10に続き、S20も仮想通貨ウォレットを搭載するという。

今月「ブロックチェーン秘密鍵を守る機能」を搭載すると公式サイトに掲載されていたが、今回より詳しい情報が明らかになった。

ビットコインとイーサリアムの秘密鍵を保存を目的として、スマートフォンのセキュリティを改善する最先端のチップを導入。データを電話の他機能から隔離することで保護する。

この新しいターンキーソリューションは、PINコード、パスワード、仮想通貨の認証情報などの、ユーザーの機密データや暗号化データを、組み込みのユニバーサルフラッシュストレージ(eUFS)などの一般的なモバイルメモリとは、別に安全に保存されるという。

また、新しいセキュリティチップは、リバースエンジニアリングなどのさまざまな攻撃からデバイスを保護する機能を提供。リプレイ攻撃を防ぎ、失敗したリクエストを管理することもできる。(リプレイ攻撃とはログイン時などにデータを盗聴してコピーし、コピーしたデータで認証することでユーザー本人になりすますもの)

セキュリティを改善することにより、より多くのユーザーが、スマートフォンに安全な仮想通貨ストレージを持つことが出来るようになり、仮想通貨の社会における、より広範な採用を促すことが予測される。

前モデルのS10は現在、ビットコインやイーサリアム、BNBなどの主要銘柄だけでなく、BATやENJ、MKRなどの人気通貨にも対応しており、17ものdApps(ゲームや決済)が利用できるようになっていた。今回のモデルは、その後継機種となる。

近年、犯罪者は仮想通貨を盗むために、攻撃方法をより洗練させている。取引所などの仮想通貨関連事業の方でも、犯罪者の機先を制するために、セキュリティインフラを大幅に改善する必要がある。

今年の初めにも、北朝鮮のサイバー犯罪集団であるラザロが、携帯端末で使用できるメッセージングアプリ「テレグラム」を介して仮想通貨を盗んでいることが報告された。

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