ユーザー数が多いスマホ決済サービスPayPayを店舗に導入すべきか迷っているという方も多いのではないでしょうか。PayPayを店舗に導入するにあたって気になるのは、手数料などのコストです。
この記事では、PayPayを店舗に導入する際に必要な手数料や初期費用、決済手数料などについて、まとめて紹介します。
PayPay(ペイペイ)とは?
PayPayは、ソフトバンクグループ株式会社とソフトバンク株式会社、ヤフー株式会社の共同出資により設立されたPayPay株式会社が運営するスマホ決済サービスです。
2018年10月15日よりサービスを開始し、決済金額の20%還元を行う「100億あげちゃうキャンペーン」は大きな話題となりました。PayPayのユーザー数は、2020年7月時点で3,000万人を突破しています。
PayPay(ペイペイ)の店舗導入にかかる手数料と決済手数料
一般的に、クレジットカードや交通系ICカードといったキャッシュレス決済を店舗に導入する場合、以下のような初期費用と手数料がかかります。
導入費用(初期費用):機器代金を実費負担
決済システム利用料:3%程度
入金手数料:200円程度
ですがPayPayの場合は、これらの3つの費用がいずれも条件次第で0円となるのです。つまり、初期費用も手数料もかけずに店舗にPayPayを導入することができるということです。
PayPayの決済手数料が無料となる条件は?
PayPayの決済手数料は、2021年9月30日までの期間限定で無料となっています。
ただし、2020年4月1日以降に新たに加盟店となる年商10億円以上の法人の場合は有料となります。
PayPay(ペイペイ)の入金手数料が無料になる条件は?
PayPayの入金手数料は、ジャパンネット銀行を利用する場合のみ永年無料となります。
その他の銀行への入金の場合は、入金サイクルが当月末締め(月1回入金)の場合は無料です。累計決済金額1万円以上で都度入金とする場合は105円(税込)の手数料が発生します。
2021年10月以降のPayPay(ペイペイ)手数料はどうなる?
PayPayの決済手数料は2021年9月30日までの期間限定で無料と紹介しましたが、それ以降の決済手数料がいくらになるのか気になる方も多いでしょう。
しかし、2020年9月現在、2021年10月以降の具体的な決済手数料の金額は公開されていません。有料となってからの手数料額が気になる場合は、PayPayに直接問い合わせてみましょう。
PayPay(ペイペイ)の店舗導入にかかる手数料以外の初期費用
店舗にPayPayを導入するにあたって、初期費用は必要ありません。機器購入代金や月額固定費なども発生しないので、コストをかけずにPayPayを導入することができます。
決済代行サービスを利用してPayPayを導入するときの手数料
実店舗ではなく、オンラインサイトにPayPayを導入する場合には、決済代行サービスを利用する必要があります。例えば、以下のような決済代行サービス事業者を利用することで、自社サイトにPayPayのオンライン決済を導入することができます。
決済代行サービスを利用してPayPayのオンライン決済を導入する場合には、初期費用や月額固定費、決済手数料やサービス利用料が発生します。ただし、その金額は提携する事業者や条件により異なり、導入にあたっては審査もあります。
オンライン決済の導入を考えている場合は、PayPayの公式サイトから問い合わせてみましょう。
JPQRを利用してPayPayを店舗導入する際の手数料
PayPayだけでなく複数のQRコード決済サービスの導入を考えている場合には、JPQRを利用するという方法もあります。
JPQRとは、総務省と経済産業省が連携して行っている事業で、導入すれば、PayPayだけでなくさまざまな決済サービスを1つの統一QRコードで利用できるようになります。例えば、JPQRで以下の決済サービスを統一QRコードで利用することができます。
JPQRの導入にあたって、初期費用や月額固定費などのコストはかかりません。ただし、JPQRを利用してPayPayを導入する場合には、2021年9月30日までの無料期間であっても、決済手数料がかかります。
JPQRを利用してPayPayを導入した場合にかかる決済手数料は、以下の通りです。
2021年3月31日まで:1.99%(税込)
2021年4月1日~9月30日:2.59%(税込)
2021年10月以降:3.24%(税込)
PayPay(ペイペイ)を店舗導入するときの流れ
コストをかけずにPayPayを導入したい場合には、JPQRを使わずに直接PayPayを導入することをおすすめします。続いては、PayPayを実店舗に導入する際の具体的な流れを紹介します。
- 公式サイトの申し込みフォームにメールアドレス、氏名、法人名または屋号名、連絡先電話番号を入力し、申し込む
- 申し込み案内メールを受信する
- 受信したメールのURLから申し込みフォームに移動し、個人情報や入金金融機関情報などを入力する
- 審査書類をウェブ上にアップロードする
- 審査結果が届く(約2営業日後)
- PayPayコードキットが届く
- 初期設定を行う
- PayPayコードを店舗に設置する
ここまでの流れをすべて完了するのに、約1週間程度かかることが予想されます。
PayPay(ペイペイ)の導入は便利だが、手数料や売上管理は慎重に
PayPayを店舗に導入するとさまざまなメリットがありますが、もちろんデメリットもあります。続いてはPayPayを店舗導入するメリットと注意点を紹介します。
ユーザー数が多い
PayPayのユーザー数は、2020年7月時点で3,000万人を突破しています。
スマホひとつで簡単に決済することができるので、PayPayが使えるお店を選んで買い物をする消費者も増えているのは事実です。ライバル店にお客様を取られないためにも、PayPayの店舗導入を検討する必要があるでしょう。
コストがかからない
PayPayは、店舗導入時の初期費用や入金手数料がかかりません。決済手数料も2021年9月30日までは期間限定で無料なので、コストをかけずに導入できるというメリットがあります。
Alipayが使える
PayPayを導入すれば、中国の大手決済サービスAlipayが使えるようになります。
中国だけで7億人を超えるユーザー数を誇るAlipayを導入すれば、中国人観光客のニーズに応えることができるでしょう。
売上管理が煩雑になる
現金のみで売上金を管理していた店舗の場合、PayPayの導入によって売上金の管理が面倒になることが予想されます。PayPayの売上は専用の管理サイトで確認する必要があるので、慣れるまでが大変という点は、デメリットともいえます。
決済手数料がかかる
PayPayの決済手数料が無料なのは、2021年9月30日までです。それ以降の決済手数料は有料となりますので、注意しておきましょう。
現時点では、有料になった後の決済手数料が公表されていないため、今後の動向にも注意しておく必要があります。
PayPay(ペイペイ)の決済手数料の無料期間には注意を
この記事では、PayPayを店舗に導入する際にかかる手数料や初期費用などのコストについて紹介しました。
PayPayなら、店舗導入時に必要な機器購入代金や月額固定費は不要で、入金手数料も無料です。決済手数料も0円の今なら、コストをかけずに導入することができます。ただし、PayPayの決済手数料が無料なのは2021年9月30日までの期間限定です。
PayPayを店舗導入するときは、手数料などのコストについても、しっかりと理解しておきましょう。