欧州プロの投資家が60%以上がデジタル資産所有、あるいは購入予定

クリプトリサーチレポートとコインテレグラフコンサルタントが10月26日、ドイツ語圏の銀行、資産運用会社、年金基金などに対してデジタル資産についての回答をまとめたレポートを発表した。今回のレポートは買う側に焦点を当てており、既に100%デジタル資産に投資している仮想通貨ファンドは調査の対象外としている。なお得られた回答は55だった。

過去に暗号資産に投資したことがあるのは36%

今回のレポートでは、仮想通貨への投資経験や投資割合について質問している。過去に仮想通貨へ投資したことのある会社は、36%だった。また仮想通貨の投資割合については、1%以下が38%、2%から5%の間が19%、6%から10%の間が13%、11%から50%の間は19%、50%以上が13%だった。この調査結果についてレポートでは、「回答者の約69%が資産の10%以下で仮想通貨を管理しており、特に3分の1以上が資産の1%以下で仮想通貨を管理している」とまとめている。

また、まだ仮想通貨へ投資したことのない会社について、将来的に投資することがあるかという質問に対しては、「あとで」25%、「12か月以内」11%、「6か月以内」3%だった。現在投資のポートフォリオに仮想通貨を持っていない投資家の64%のうち、39%は最終的にポートフォリオに追加することを計画していることが分かった。

また既に仮想通家への投資を行っている会社に対しての投資している銘柄に関する質問では、ビットコインが88%で最多、次点でイーサリアムの75%となっている。将来投資を計画している投資家に対する同様の質問では、ビットコイン24%、セキュリティートークン24%、イーサリアム14%だった。

デジタル資産に投資した機関投資家は異なるポートフォリオ

今回のレポートでは、デジタル資産への投資をしている機関投資とそうでない機関投資家のポートフォリオについても調査している。株式への投資割合は、デジタル資産投資家28%に対して非デジタル資産投資家36%だった。同様に債券への投資割合はデジタル資産投資家7%、非デジタル資産投資家29%。コモディティへの投資割合はデジタル資産投資家16%、非デジタル資産投資家9%。法定通貨への投資割合はデジタル資産投資家23%、非デジタル資産投資家12%となっている。

デジタル資産に投資した機関投資家は、デジタル資産に投資していない投資家とは明らかに異なるポートフォリオを持っていることが明らかになった。

参考
DISCOVERING INSTITUTIONAL DEMAND FOR DIGITAL ASSETS IN DACH REGION

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文:かにたま

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