eスポーツの日本での競技人口は?世界各国と比較

eスポーツは日本国内でもさまざまなメディアに取り上げられるようになったため、広い世代に認知されるようになってきています。

この記事では、eスポーツの日本における競技人口について確認し、世界の国々と比較します。eスポーツが実際にどれくらいの規模を有しているのかを、この機会にチェックしてみましょう。

eスポーツの日本での競技人口は?どれくらいいる?

日本のeスポーツの競技人口は、現在確認できる数値で390万人ほどになるとされています。
オランダの調査会社「Newzoo」が2018年に発表したものになりますが、日本のゲーム文化を考えるとまだまだ成長に期待できそうな数値だと言えるでしょう。

一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)が発行しているプロの認定ライセンスを見ても、2020年10月時点で217名(15歳以上、義務教育課程を修了している方)と少なくなっています。
実際にプロの認定を受けている人数の増加も合わせて、競技人口のこれからの上昇が期待されます。

eスポーツの日本の競技人口の推移は?

競技人口の推移を示す明確なデータは少ないですが、株式会社KADOKAWA Game Linkageが行った日本国内におけるeスポーツ市場動向の調査によると、eスポーツのファン数は大きく成長しているというデータがあります。

2019年の日本におけるeスポーツファン数(試合観戦、動画視聴)は約483万人となり、これは前年から126%の上昇という高い記録です。
試合や動画を見ているファンは、その後eスポーツに参加する可能性も考えられるため、この数値が高いことは競技人口増加の1つの希望になるかもしれません。

eスポーツの日本代表とは?どんな人が活躍しているの?

eスポーツは各ゲームごとに世界大会が開催されることがあるため、その大会への出場権を掴むことで日本代表として世界の舞台で戦うことができます。

ウイニングイレブンで活躍する日本人選手

過去には2018年に開催された「第18回アジア競技大会のエキシビション競技」で、SOFIA選手とレバ選手の2名がウイニングイレブン2018の日本代表として選ばれています。
2人は「eFootball ウイニングイレブン 2020」のプロ認定をJeSUから受けていて、同大会では両者とも金メダルを獲得しています。
eスポーツのスポーツゲーム種目における、日本代表だと言えるでしょう。

鉄拳7で活躍する日本人選手

2019年に開催された「第11回eスポーツ ワールドチャンピオンシップ」では、日本代表チームが各種目で健闘し、総合優勝を勝ち取っています。
そのうちの1人である、タケ。選手は、同大会の格闘ゲーム種目の鉄拳7で準優勝を果たしています。
タケ。選手はJeSUのプロライセンスも取得していて、バンダイナムコ公式大会での優勝経験などの実績を持つプロプレイヤーです。

このように日本代表と呼べるような選手はたくさんいて、彼らの活躍が国内のeスポーツを活性化しているのです。

eスポーツの日本代表になるには?

eスポーツの日本代表になるには、各ゲームの公式大会などに出場して、代表権を獲得することが基本プロセスです。
その他、個人で国際大会に参加して結果を出せれば、日本からの代表的な存在として注目されることもあるでしょう。

また、JeSUは2020年9月から、日本代表出場権をかけたeスポーツの大会「JAPAN eSPORTS GRAND PRIX」を開催しています。
こちらの大会は世界で活躍する選手を生み出すことを目的に新設されたeスポーツイベントで、賞金総額500万円や「日中韓eスポーツ国際競技会」などの今後開催されるeスポーツの国際大会に日本代表として出場できる権利が与えられるとのことです。
公認のeスポーツの日本代表が作られることになるので、今後はこういった日本eスポーツの選抜競技大会が活発になっていくかもしれません。

eスポーツの日本と世界の競技人口を比較


先にも紹介したオランダの調査会社「Newzoo」の調査によると、世界ではすでにeスポーツの競技人口は1億人を超えているようです。
観戦しているファンも4億に近いとのことから、日本の競技人口とは驚くほどの差があります。

特に多いのがアメリカ、中国、韓国で、すでに多くのトッププロが活躍していることでも知られています。
市場規模も2018年に世界で900億円を超え、アメリカが317億、中国が171億、韓国が61億となりました。

日本の7億円と比較すると、どの国も圧倒的な数値になっています。競技人口、市場規模ともに日本と比較して世界は大きく、多くのユーザーで盛り上がっていることが分かります。

eスポーツは日本で流行らない?その理由とは?


現状、日本と世界のeスポーツ業界には大きな開きがあり、「日本ではeスポーツは流行らない」という意見も聞かれます。
その理由の1つに、国際的な人気タイトルと日本の人気タイトルの「ズレ」があると考えられるでしょう。

例えば、JeSUはeスポーツの認定タイトルとして複数のゲームを取り上げていますが、ウイニングイレブンやストリートファイターなどの国際的な人気タイトルに加えて、国内で人気のパズドラやモンスターストライクといったスマホアプリも名を連ねています。

もちろんこれらは国内需要が高いタイトルですが、海外に普及しているわけではないので、国際大会などを開くのが難しくなると考えられるでしょう。
今後国際的なeスポーツ人気とどう付き合っていくのかが、日本のeスポーツにおける課題になるかもしれません。

eスポーツの日本の賞金ランキングは?

日本国内でも、近年は規模の大きなeスポーツ大会が開かれるようになってきています。
大会によっては大きな賞金が発生するため、すでにeスポーツの大会は名誉だけを求めるものではなくなっているのです。

以下からは日本国内で開催されたeスポーツの大会を対象に、賞金総額が高いトップ5をランキングで紹介します。

大会名 ゲームタイトル 賞金総額 開催日(決勝)
1位 Shadowverse World Grand Prix 2018 シャドウバース 約1億1000万円 2019年12月
2位 MONSTER STRIKE GRANDPRIX 2019 モンスターストライク 1億円 2019年7月
3位 League of Legends Japan League Summer 2019 League of Legends 2,700万円 2019年9月
4位 荒野CHAMPIONSHIP-元年の戦い 荒野行動 2,500万円 2019年8月
5位 PJS WINTER INVITATIONAL 2019 PUBG 1,000万円 2019年12月

日本国内でも、賞金総額が1億円を超えるeスポーツ大会は開催されるようになっています。2位の「MONSTER STRIKE GRANDPRIX 2019」は、JeSUのライセンス認定を受けています。

また、シャドウバース、モンスターストライク、League of Legends、荒野行動、PUBGは、いずれも何らかのシリーズをスマホアプリで楽しめるのも特徴です。
eスポーツのプロプレイヤーだけでなく、一般層も楽しむことができる点が、日本における大規模な大会の共通点になるでしょう。

eスポーツの賞金ランキングは日本と世界で違う?

一方で世界のeスポーツ大会の賞金総額は、日本と違って数億〜数十億を超えることが珍しくなくなっています。
例えば、2019年に開催された 「Fortnite World Cup」では、賞金総額3,000万ドル(32億円以上)という大規模なeスポーツ大会が開かれました。

この大会のソロ部門で優勝した16歳のカイル・ギアーズドーフさんは、優勝賞金として300万ドル(3億円以上)を手にしています。個人の優勝賞金がすでに国内の大会規模を超えているので、その差が日本のeスポーツの遅れにつながっていると考えられるかもしれません。

今後はeスポーツの大会に投資する企業や個人が増えて、世界との差を詰めていくことが求められるでしょう。

eスポーツの日本の競技人口はまだ少ない!始めるなら今がチャンス!

日本国内におけるeスポーツの競技人口は、まだまだ少ないと言わざるを得ません。しかし、この競技人口の少なさは、挑戦しやすいというメリットでもあります。

今からでも日本のeスポーツに挑戦すれば、その後活躍することも可能でしょう。この機会にeスポーツに参加して、世界で輝く日本人選手としての道を目指してみてはいかがでしょうか。

eスポーツについて詳しくはこちら

おすすめの記事