31日にアメリカワイオミング州にて、暗号資産を定義・分類する法案が可決。仮想通貨は「法的に正式な通貨である」と定義づけられた。
この他にも銀行が仮想通貨資産管理サービスを開始できる法案を制定。ワイオミング州における仮想通貨事業の本格運用が期待される。
仮想通貨は「目に見えない形の財産であり、通貨の一種」
現地時間31日に、暗号資産の定義・分類をする法案がワイオミング州議院にて可決された。
今回制定された法案では暗号資産を「デジタル消費者資産、デジタル証券、仮想通貨」の三つに分類。
特に仮想通貨は「交換媒体、会計媒体、そして価値の貯蔵単位隣、連邦政府の公認する法定通貨ではないもの」と定義した。
法案には「仮想通貨は目に見えない形の財産であり、通貨と考えるべきだ。そして、その使用に関しては統一商事法典9条の目的に準拠する」と明記されている。
銀行による仮想通貨資産管理サービスの提供が可能に
今回ワイオミング州議院が可決した法案によって、銀行による仮想通貨資産管理サービスの提供が可能になるようだ。
法案の原文には「銀行は、コミッション担当者に60日前に書面で通知することで、本条に準じた暗号資産の保管サービスを提供することができる」と記載。
銀行が簡単に仮想通貨での信託業務ができるようになるだろう。
仮想通貨の明確な定義が今後の論点に
今回のニュースでは、仮想通貨が正式な通貨であるということを州が認め、仮想通貨の定義を明確にした点である。
仮想通貨の定義に関しては市場において議論の渦中にある話題だ。
昨年9月にはリップル社が有価証券としての認可を持たずにXRPを販売したとして、投資家200人が集団訴訟。連邦裁判所にまで発展する事態となっている。
さらには米証券取引所長官を務めるJay Clayton氏は「ビットコインは有価証券ではない」と再度発言し、波紋を呼んでいる。
仮想通貨の定義の仕様によって、今後金融商品としての台頭に影響が出てくることは間違いない。
そのため、仮想通貨に関する認識の一致は今後早急に取り組むべき課題となるだろう。