ビットコイン年末価格を170万円へ Tom Lee氏が仮想通貨予想価格を大幅切り下げした理由と今後の展望
Tom Lee氏の価格予想の根拠
Tom Lee氏は、年末のビットコインの価格予想を25000ドル(約280万円)から15000ドル(約170万円)にまで切り下げた。同氏は、予想価格を下げた理由として、重要な指標となる”1ビットコインあたりのマイニングコスト”について言及した。
Tom Lee氏が考える今後の展望は
同氏はビットコインのターゲット価格を大きく切り下げたが、市場への期待感は変わらず上向きだ。現在の価格下落では悲観が過大評価されているとし、年末にひかえている機関投資家の参入が価格上昇を後押しするだろうと確信している。

Tom Lee氏の価格予想の根拠

仮想通貨の著名なアナリストであるFundstrat社のTom Lee氏は、年末のビットコインの価格を25000ドル(約280万円)と予想していた。しかし、現在の仮想通貨市場の冷え込みを鑑み、同氏はその予想を15000ドル(約170万円)にまで切り下げた。

同氏は、価格予想にあたって「1ビットコインを獲得するために必要なマイニングコスト」が重要な指標になると予想する。同社のデータサイエンスチームは、これまでBitmain社の「Antminer S9」によるマイニングコストが8000ドルであると見積もっていたが、そのコストを7000ドルへと切り下げた。

このコストを基に、Lee氏はビットコインの正当な価格として7000ドルのおよそ2.2倍である15000ドルを年末のBTC価格のターゲットとして掲げた。

ビットコインは現在6000ドルを割り込んでいるが、Lee氏は価格が回復すると見込んでいる。彼は顧客に向け、2013年から2015年の停滞期のように価格が落ち込んだとしても、”6000ドルの支持線以下で価格が停滞することは決してない”と述べた。

ビットコインの価格が重要な支持線となる6000ドルを下回ると、それを契機に新たな悲観の波が押し寄せるだろう。しかし、ネガティブなセンチメントは実際のファンダメンタル要因よりも過大評価されて市場に反映されるため、いずれ価格は正常にリバウンドすると信じている

とLee氏は言及する。

Tom Lee氏が考える今後の展望は

現在の仮想通貨市場全体の値動きの特徴として、”特定の仮想通貨”のイベントに大きく影響されることが挙げられる。直近の代表例としてはビットコインキャッシュを巡るハードフォーク劇があるだろう。

10月は、ビットコインの価格はほぼ動かず、ボラティリティの大きさも過去最低水準であった。BCHのハードフォークに関する懸念を発端として売りが始まる以前は6400ドル付近で長らく推移していたが、11/18の11時現在では約5600ドルの価格をつけており、Lee氏が言及する6000ドルのサポートラインを大きく割っている現状だ。

しかし、Lee氏は年末には多くのファンダメンタルズ要因とともに大きな価格上昇を遂げるだろうと予測している。ICEやスターバックス、Microsoftが主導する仮想通貨取引所のBakktの始動や、大手投資ファンドであるFielityの参入など、多くの機関による市場参入が決定している。”これらの参入によって、機関投資家が仮想通貨市場へ参入するために必要なインフラ体制が整っていくだろう”と彼は言及した。

CNBCのトレーダーはBTCの強気価格予想を撤回

CNBCの著名なトレーダーであるRan Neuner氏は17日、自身のツイッターで”BTC・BCHの価格下落とともに、XRPへの資金移動が起きている”と言及している。

実際に、仮想通貨市場は全体的に大きく下落ムードにある中、XRPは18日現在で前日比7%強の価格上昇を見せている。その一因として、上記のように資金の避難先としてXRPに投資資金が集まっているとの見方が強い。

同氏も、今年2月にビットコインの価格が50000ドルにまで上昇するという強気予想を行い、Tom Lee氏と並び多くの投資家の注目を集めた。しかし、同氏は市場で続く弱気市場の状況を考え、11月初旬に自身のツイッターでこの予想を撤回している

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