ノルウェーの上場企業であるAker ASAが3月8日、ビットコインエコシステム全体のプロジェクトや企業に投資をする新会社「Seetee AS」を設立すると発表した。資本金は5億ノルウェー・クローネ(約60億円)。同時にAker ASAは、ビットコインテクノロジー企業であるブロックストリーム(Blockstream)とコラボレーション契約の締結を交わしたことを発表している。
ビットコインの保有も目的の1つ
Akerは石油、ガス、再生可能エネルギー、グリーンテクノロジー、海事資産、海洋バイオテクノロジー、産業用ソフトウェアなどに注力する産業投資会社だ。
Seetee ASの主な目的は4つある。1つ目がビットコインへの投資と所有、2つ目がビットコイン、およびブロックチェーンコミュニティへのより広い範囲での参加、そして主要プレイヤーとのパートナーシップの確立だ。3つ目がビットコインの検証オペレーションの開始、最後にビットコインやブロックチェーンエコシステムに関わる革新的プロジェクトや革新的企業の創設と投資を掲げている。
Seetee ASは、産業用ソフトウェアやフィンテック、グリーンエネルギーのバリューチェーンに関する取り組みを通じてAkerグループが開発した機能を基盤にして、目的達成の機会を追求するという。これによりSeetee ASはサイバーセキュリティや金融取引といった、ビットコインおよびビットコインに関するより幅広いエコシステムの改革を追求する機会を得られると考えている。
ビットコインとブロックチェーンによる産業の機会に
Aker ASAがコラボレーション契約の締結を交わしたブロックストリームは、2014年に創立したブロックチェーンテクノロジー企業だ。ビットコインサイドチェーンであるリキッドネットワーク(Liquid Network)をなどを開発している。リキッドネットワークにはビットバンクやコインチェックなどの日本の取引所にも参加している。
Akerのオイヴィン・エリクセン(Øyvind Eriksen)CEO(最高経営責任者)は、「私たちはビットコインとブロックチェーンテクノロジーによって解き放たれる産業の機会を非常に楽しみにしており、その努力に力強く貢献したいと思っている」と述べた。
ブロックストリームのアダム・バック(Adam Back)共同創設者兼CEOは、「私たちはAkerの企業グループに利益をもたらすビットコインマイニングとサイドチェーンプロジェクトについてSeetee ASと緊密に協力し、グローバルな電力インフラストラクチャを活用する豊富な経験がビットコイン業界にとって有益であると証明されることを期待している」と話している。
参考
・Aker ASA launches Seetee to invest in Bitcoin and blockchain technology
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文:かにたま