Deribitが新KYCを実施

大手仮想通貨デリバティブ取引所Deribitが新KYCプロセスの導入、新たなKYC(顧客認証)の要項を公開した。

先日報道したように、Deribitは欧州の新たな資金洗浄対策法(5AMLD)によるコストなどの運営負担を回避するために、2月10日よりパナマに設置したDeribit子会社に運営権の移転を予定する。

新たに施行された資金洗浄対策法(5AMLD)は、既存の金融企業のみならず、仮想通貨関連企業が顧客認証(KYC)などのコンプライアンスに準拠するよう規定し、各国の規制当局に取引や資金に関する情報を共有することを義務付けている。

Deribitは、この規定によるコスト増や、顧客のプライバシーを理由にパナマへの移転を決定、新たな規制に則ったKYC基準を2月10日より導入する。

具体的な個人向けKYCの基準は、以下の通りだ。

  • レベル0:個人情報は必須だが、IDは不要。一日の出金制限は1BTC・50ETH
  • レベル1:個人情報およびID・パスポート。一日の出金制限は無制限

レベル0では、ボラティリティに応じたマージン機能「ポートフォリオマージン」は対応できない模様だ。

一方のヘッジファンドや大手マイナーなど法人契約については、通常の取引所同様、企業のドキュメントなど書類の提出が必要になる。

参考:Deribit

CoinPostの注目記事

欧州新規制で仮想通貨取引所の運営コスト増を懸念 大手Deribitが国外移転
1月10日に実施される欧州の新たな資金洗浄対策法(5AMLD)のコスト増を懸念して、仮想通貨デリバティブ取引所Deribitが国外へ移転を決断した。2月10日にはKYC基準の引き上げも予定する。
仮想通貨デリバティブのDeribitで、ボット用アルゴの利用が可能に
大手ソフト企業TTは、ボットトレード用のアルゴリズムの作成を可能にするソフトウェアを発表。Deribitが扱う全商品を対象に利用できる予定だ。
おすすめの記事