eスポーツがオリンピックの正式種目になるって本当?採用されるのはいつ?

eスポーツは、近年ますます盛り上がりを見せておりオリンピック競技の正式種目になるという噂も聞かれるようになりました。もしオリンピックの種目にゲームが選ばれるとしたら、それは歴史的な快挙と言えるかもしれません。

この記事では、eスポーツがオリンピック競技になる可能性と、実際になったときの予想を解説します。

eスポーツとオリンピックの関係性は?

eスポーツは、テレビゲームを用いた対戦競技として世界中で人気を博しています。
その影響力は若者を中心に広がっていて、日本でもテレビ番組が組まれるなどの発展を見せています。

そんなeスポーツですが、最近はオリンピックの種目になることも期待されていて、多くのシーンで関連する動きを見てとることができるでしょう。
例えば2018年には、国際オリンピック委員会である「IOC」と、国際スポーツ連盟機構「GAISF」が、eスポーツとオリンピックの将来を話し合うeスポーツフォーラムを開催しました。
今後の参加を期待させるような議論が巻き起こり、最終的にIOCのスポーツディレクターであるキット・マコーネル氏は「eスポーツとオンリピック・ムーブメントの関係強化を図る」というコメントを残しています。

オリンピックの正式種目として新たな認定を受けるには、男子の場合「75ヶ国以上勝つ4大陸以上」女子の場合「40ヶ国以上勝つ3大陸以上」の場所で実施されている競技であることが求められます。
eスポーツはすでに世界各国に1億人以上の競技人口があるため、オリンピックの新種目としては有力な存在となるでしょう。

eスポーツがオリンピックに採用されるのはいつから?

先に紹介したようなフォーラムなど、オリンピックの採用に向けた積極的な動きは見られていますが、実勢に正式な決定には至っていません。
そのため、いつ採用されるのかといった点は、まだ明確にならないのです。

一方で、海外の有名企業インテルは、「Intel Extreme Masters(IEM)」というeスポーツ大会を東京オリンピックに合わせて日本で開催することを表明していました。
世界から誰でも参加可能で、賞金総額が50万ドルという大規模な大会であったため、これをきっかけにeスポーツとオリンピックの親和性がさらに高まることも予想されたでしょう。
残念ながら新型コロナウィルスの影響で予定通りとはいかなかったものの、今後に期待が高まる大会であったと言えます。

このようにeスポーツは未だオリンピックに正式採用されていませんが、東京オリンピックのタイミングで関連するアクションが見られるなどの進展はあります。
今後具体的な日程が組まれることに期待して、eスポーツとオリンピックの関係性を見ていくことが必要になるでしょう。

eスポーツがオリンピックの正式種目になる可能性はある?

eスポーツが今後、オリンピックの正式種目になる可能性は十分に考えられ、以下の2点が理由に挙げられます。

日本オリンピック委員会(JOC)の加入のために、日本eスポーツ連合(JeSU)が発足された

JeSUによって国内のeスポーツが統括されるようになったため、今後JOCへの加入が考えられるようになるでしょう。
2020年の東京オリンピックには間に合いませんでしたが、このように地盤が整いつつあるため、2024年予定のパリオリンピックでは正式種目として採用される可能性が高まるかもしれません。

IOCが求める視聴者の獲得にeスポーツがメリットに

オリンピックの視聴者は年々減っているという話があり、特に18〜34歳までのミレニアム世代は、オリンピックをはじめとしたテレビ視聴にあまり関心がないとされています。
一方でeスポーツは若年層を中心に人気があるため、もし仮にオリンピックに採用されれば、ミレニアム世代を取り込むきっかけになるかもしれません。
このような利害関係も見られるため、IOCが今後eスポーツの採用を本格的に検討する可能性は考えられるでしょう。

eスポーツがオリンピックに採用されることに反対意見も!その理由は?

eスポーツが今後オリンピックに採用される可能性はありますが、その一方でその動きに反対する意見も見られます。
例えばeスポーツの種目にあるFPSなどのゲームには銃を使った暴力表現が含まれるため、オリンピックの基本理念である平和という感覚にそぐわないという声があります。
純粋に競技性を追求しても、そういったゲームの表現を理由に参加が見送られる可能性もあるでしょう。

また、ゲームにかかる著作権の問題もオリンピックの参加を難しくしている原因です。
大々的にゲームの映像や音声を使うことが著作権を侵害するのではないかと考えられるので、オリンピックで取り扱うことが困難になるかもしれません。

他にも、eスポーツの対象となるゲームタイトルが変わりやすいという点も、オリンピック競技にしづらい理由です。
現在eスポーツの定番になっているタイトルが、その後もずっと継続するとは限りません。
そういった面では4年というスパンが必ずあるオリンピックとeスポーツは、やや相性が悪いと考えられるのです。

このような理由が反対意見となって、eスポーツのオリンピック参加を遅らせることがあり得ます。
今後はeスポーツのオリンピック参加を主張する団体が、こういった反対意見にどのような回答をするのか注目されるでしょう。

eスポーツがオリンピックの正式種目になったときに選手になる方法とは

もし仮にeスポーツがオリンピックの正式種目になった場合、日本の代表選手を選ぶ必要が出てくるでしょう。
そういった際に選手になる方法は現段階では不明ですが、JeSUが進めている「JAPAN eSPORTS GRAND PRIX」といった日本eスポーツ選抜競技大会で認められることが、きっかけのひとつになるかもしれません。

JAPAN eSPORTS GRAND PRIXとは、JeSUが2020年9月に開催している大会で、世界で活躍できる日本人選手の創出を目的としたeスポーツイベントです。
賞金総額500万円に加えて、国際大会への日本代表出場権が与えられるため、この大会での入賞が国際的なeスポーツ舞台への参加のきっかけになるでしょう。

こういった大会がすでに開催されているため、今後オリンピックのeスポーツ日本代表を選ぶときにも利用されるかもしれません。

eスポーツの中でオリンピックの正式種目に期待されている競技は?

eスポーツがオリンピックの正式種目になった場合、どのような競技が実際にプレイされることになるのでしょうか。
例えば以下のようなゲームタイトルが、オリンピックの舞台で披露されるかもしれません。

ストリートファイター

日本を代表する格闘ゲームであり、JeSUのライセンスを獲得しているeスポーツ種目です。
大会が複数回開かれるほどの人気を持ち、2020年にもストリートファイターV AEの大会「TOPANGA CHAMPIONSHIP」が開催され、ウメハラ選手やときど選手といった有名プレイヤーが参加して賑わいました。
派手な必殺技やアクションだけでなく、繊細な動きが求められるゲーム性は鑑賞にも人気なので、オリンピックの種目にもぴったりになるのではないでしょうか。

ウイニングイレブン

サッカーゲームウイニングイレブンも、オリンピックの種目として採用されることに期待ができるeスポーツゲームです。
リアルな挙動やパフォーマンスでサッカーをプレイできるウイニングイレブンは、プレイヤーはもちろん見ている側も熱狂させるゲームになります。
JeSUの認定も受けているため、今後国内でも多くの大会やイベントに採用されることでしょう。

まだどのような種目が選ばれるのかはわかりませんが、eスポーツのタイトルにはオリンピックの舞台にふさわしいものがいくつもあります。
この機会に採用される可能性のあるゲームをチェックして、今から練習を重ねてみるのも良いでしょう。

eスポーツとオリンピックの関係を理解しよう

eスポーツとオリンピックは、すでに深い関係性を結んでいると言えます。
いつオリンピック種目に開催されるのか、その場合の代表選考やゲームタイトルは何になるのか。
そういった点を軸にして、eスポーツに注目してみるのも面白いかもしれません。

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