今高い注目を集めているiDeCoですが、取引する際には手数料を見込んでおく必要があります。場合によっては、高い手数料で取引するメリットが無くなることもあるので、しっかり見極めたいポイントです。
楽天証券のiDeCoでは、どれだけの手数料がかかるのでしょうか。この記事では、楽天証券のiDeCo手数料について解説します。
楽天証券のiDeCoは運営管理手数料が無料!
iDeCoとは、いわゆる確定拠出年金の1つです。国民年金では心もとないと感じている場合、他にも積立を行うことで将来の備えを行う商品が多々存在します。
iDeCoは、自分が拠出した掛金について自分で運用して、資産を形成する年金制度のことを指します。 掛金を60歳になるまで拠出して、60歳以降に老齢給付金を受け取ることが可能です。60歳になるまで、原則として資産を引き出すことはできませんので、着実に積立できる商品として注目を集めています。
そのiDeCoを取り扱う証券会社がありますが、その中でも楽天証券が人気を博しています。
その主たる理由として、運用手数料が無料である点が挙げられます。
手数料としては、iDeCoのサービスを提供している金融機関が独自に設定できる変動部分と、金融機関に関係なく確実にかかってしまう固定部分があります。固定部分の手数料とは、iDeCoの運営主体となる国民年金基金連合会や、事務委託先金融機関である信託銀行に対して払う手数料のことです。
具体的な金額としては、2,829円(税込)の加入時手数料が加入初年度のみかかり、その他年間1,260円の国民年金基金連合会向け手数料と年間792円の事務委託先金融機関向け手数料が請求されます。
一方で、金融機関が独自設定できる変動部分として、運営管理手数料があります。金融機関の独自設定となるので、各社様々な思惑があって手数料が設定されています。
例えば、月額400円に設定している金融機関があるとすれば、一見すると大きな負担を強いられないように思えますが、30年間の運用をした場合、年間で4,800円かかり、30年分として144,000円も請求されるのです。
もちろん、この分だけ運用でうまく増やすことができれば問題ありませんが、手数料が低いに越したことはありません。
楽天証券では、運営管理手数料が実はかかりません。取引条件などに関わらず無料に設定されているので、負担を強いられることなく運用できるのが魅力的です。
楽天証券のiDeCoの手数料はいくらかかる?
楽天証券では、運営管理手数料は無料となりますが、実際に取引していく中でその他手数料がかかります。よって、その点を加味して取引をしていくことが重要となります。
具体的に、楽天証券でかかる手数料としては以下があります。
※各手数料については2020年12月時点の楽天証券公式サイトの情報を参照しています。
加入時・移換時の手数料
新たに楽天証券で個人型確定拠出年金に加入する場合、国民年金基金連合会への手数料を支払わなければなりません。その金額は、2,829円(税込)となります。
決して高い金額ではありませんし、初回のみかかる手数料となります。
ただ注意したいのは、加入時だけでなく移換時にもかかってしまう点です。企業型DCに加入していた方が退職して個人型確定拠出年金に移行した場合、手数料がかかることになるので注意してください。
給付手数料
実際に給付金を受け取るという場合には、給付一回につき440円の手数料がかかります。
これは、60歳以降になった場合の話ですので、さほど気にする必要はありませんが、この金額が高いことで目減りして給付されてしまうという点は考慮しておくべきです。
楽天証券では、比較的お得な手数料で給付を受けることが可能となっています。
還付手数料
法律で定められた限度額を超えて拠出された掛金や、加入資格のない月に対して拠出された掛金などは、加入者に返還されます。このことを還付と呼んでいますが、還付を行う際にも手数料がかかります。
還付先によって手数料は異なり、国民年金基金連合会の場合は1回あたり1,048円(税込)、信託銀行に対しては1回440円(税込)の手数料がかかるので注意が必要です。
移換時手数料
運用している中で、他に魅力的な金融機関を見つけた場合、乗り換えるということも検討する場合があります。もし楽天証券から他の金融機関や企業型確定拠出年金に移換する際には、手数料の負担が必要です。
手数料としては、楽天証券に対して4,400円(税込)もかかります。実際に取引しているとうまく行かないケースもありますが、楽天証券は優良な証券会社ですので慎重に検討して乗り換えるかどうかを判断することが重要です。
楽天証券のiDeCoはスイッチング(掛金配分変更)の手数料はかかる?
iDeCoにおいては、ずっと同じ運用を続けるのも良いですが、状況に応じて配分変更やスイッチングすることも重要です。
配分変更とは、毎月の掛金で購入する運用商品の種類や配分割合を変更することを指します。年齢や運用環境の変化によって、リスクやリターンの大きい運用から小さい運用に変更したい場合などに行うことが多いです。
実際に配分を変更するは、手数料はかかりません。
また、何度でもやり直すことができるのが魅力的です。もし配分変更を行ったとしても、積み立ててきた資産の割合は変更されることはありません。
実際に保有商品の割合も変更する場合は、スイッチングも同時に実施しなければなりません。スイッチングとは、ここまで積み立てた資産の商品構成などを変更することを指します。
例えば、今まで積み立ててきた商品の一部を売却して、他の商品を購入するなどの手続きが該当します。毎月の掛金で購入する商品は変更されないという特徴があります。
また、スイッチングにかかる日数としては最長8日程度かかるのが特徴です。手数料についてはかかりませんので、必要に応じて検討してみましょう。
楽天証券のiDeCoの手数料を把握しよう
楽天証券のiDeCoでは、お得な手数料で利用できると評判です。ただ、あくまでも管理手数料のみが無料であるだけで、実際に取引する上では各種手数料がかかります。
しっかり手数料を把握した上で、効率よく取引することが望まれます。