楽ラップの手数料はどっちを選ぶ?固定報酬型と成功報酬併用型の違いや特徴は?

楽ラップを利用するには手数料を自分で選ばなければいけません。しかし固定報酬型と成功報酬併用型、どっちの手数料を選ぶべきなのか分からない人も多いと思います。
そこで今回は、2つある手数料の特徴と違い、そしてどちらの方を選んだ方が良いかなど解説します。

ロボアドバイザーで資産運用!「楽ラップ」の特徴、登録方法、使い方を解説!

楽天証券のロボアドバイザー楽ラップの手数料は選べる2種類


楽ラップで選べる手数料は「固定報酬型」と「成功報酬併用型」の2種類です。では、お互いにどのような特徴があるかなど解説していきます。

楽ラップの手数料「固定報酬型」とは

固定報酬型とは、運用資産の時価評価額に対して毎年一定料率の手数料がかかるタイプのことです。運用資産1,000万円以下の場合は、年率0.702%が固定報酬となります。
たとえば、楽ラップに100万円を投資して年率10%の利益が出たと想定すると、以下のような計算で手数料が算出されるのです(投資信託の信託報酬は除く)。

100万円に対して年率10%のリターンを得た場合、利益は10万円となり時価評価額は110万円となります。そして、110万円に対して0.702%となるので、「7,722円」が固定報酬額となるのです。
成功報酬併用型と比べると、手数料が安くなりやすいのが特徴になっています。

そのため「相場はいつ大きく変化するか分からないから運用結果のブレを少しでも小さくするため」や「大きく利益が出た場合の手数料による目減りを小さくするため」など、安定した運用をしたい人に向いている手数料です。

ラップサービスの運営・管理費用について

「運営・管理費用」というのは、より詳細に分けることができます。それが「投資顧問料」と「運用管理手数料」です。

投資顧問料とは、投資全般のやり取りを楽ラップに委任する代わりに代行手数料を支払うようなイメージとなります。

運用管理手数料とは、楽ラップがあなたの資産管理等をしっかり行う代わりに、手数料を支払うようなイメージです。投資顧問料は一定となっていますが、運用管理手数料は投資金額によって変動するので注意しましょう。

ファンド費用について

ファンド費用とは、「投資するファンドの運営・管理にかかる費用」のことを一括りにした費用のことで、主に以下のような手数料が含まれます。

  • 信託報酬:投資信託を管理している企業に支払う手数料のことで、最大0.378%(税込・年率)
  • 信託財産留保額:投資信託の解約時に支払う手数料のことで、最大0.30%(概算)

この他にも監査費用など、特別な手数料がかかるケースもあるので覚えておきましょう。

楽ラップの手数料「成功報酬併用型」とは?

成功報酬併用型とは、固定報酬型でも発生した「投資顧問料」を年率0.162%から0.054%に引き下げる代わりに「成功報酬」という手数料をプラスした手数料形式のことです。固定報酬型との大きな違いは「成功報酬」という部分でしょう。

成功報酬は、運用益(利益)が発生した時に利益の5.4%が手数料となります。たとえば、10万円の利益が出た場合、5,400円が成功報酬として徴収されるということです。利益がなければ成功報酬とはならないので徴収はされません。安定より積極的に稼ぐことを意識している人に向いています。

固定報酬型と成功報酬併用型はどっちがおすすめ?

結論から言ってしまえば、「固定報酬型」を選ぶのがベターです。楽ラップ公式が公表している比較表で確認できますが、年間2%以上の運用益が出ている場合は「固定報酬型」の方がお得です。しかし、「実際に年間2%以上の運用益って簡単なのか?」という疑問が出てくるでしょう。

実は、全世界に分散投資を行っている楽ラップにとって年間2%の利益を上げるのは難しくありません。金融庁が平成27年に発表した世界経済のGDP推移をグラフ化したものを確認すれば分かるのですが、1995年から2015年の20年間でGDPは約2.1倍(110%増し)となっています。

つまり、全世界に投資を行っていれば、年間5%前後で毎年利益をあげたことになるのです。今後も利益をあげていくことが考えられますが、経済というのはいつ何が起こるか分かりません。しっかり情報収集するようにしましょう。

楽ラップの手数料は変更可能?

成功報酬併用型を選択していたけれど、固定報酬型に変更したいと感じている方も多いと思います。では、楽ラップでは手数料の変更が契約の途中でも可能なのでしょうか。結論から言いますと、「期間限定で変更することは可能」です。

その期間と言うのが「契約期間(約1年間)の契約満了月の第1営業日から最終営業日の15時より前まで」というものです。この期間に限っては、手数料コースの変更受付期間として認識され、適用する手数料コースを変更することができます。そのため、原則として「一年間は手数料を変更できない」と覚えておきましょう。

楽ラップの手数料はいつ支払われる?

楽ラップの手数料は固定報酬型と成功報酬併用型で支払われるタイミングが違います。では、一つずつ見ていきましょう。

固定報酬型

新規購入時は運用開始日(当初契約締結日の翌営業日)の翌営業日に契約金額(申込金額)から差し引かれます。
それ以降は、毎月初第7営業日に楽ラップの「現金など」残高から1ヶ月分先取りで差し引かれるので覚えておきましょう。もし増額した場合は、増額分の運用開始日(増額にかかわる変更契約締結日の翌営業日)の翌営業日に増額金から差し引かれます。

成功報酬併用型

成功報酬併用型の場合、引き落としは原則年に一回です。13ヶ月目に、運用資産から後取り方式一括で引き落とされますので、固定報酬型との違いをしっかりと頭に入れておきましょう。

楽ラップの手数料の計算方法は?

では、実際にはどのような計算で引き落とし金額が決定されるのか解説します。

投資顧問料

運用管理手数料

運用管理手数料=時価評価額×運用管理手数料・料率(税込み・年率)×計算日数/365日

契約時の時価評価額は新規契約金額(申込金額)となります。それ以降は、固定報酬は1ヶ月先取り方式のため、各計算期間(1ヶ月ごと)の前月最終営業日における運用資産の時価評価額です。ちなみに、『運用管理手数料』は投資金額によって変動するので注意してください。

運用スタイルに合わせて楽ラップの手数料を選択しよう

自分に合った手数料を選択するのは非常に大切なことだと分かりました。
現状は、固定報酬型を選択するのがベターですが、今後はどのようになっていくかは分かりません。
運用スタイルによっては成功報酬併用型を選択した方が良いことも当然あります。まずは、自分がどのような運用をしていきたいのかを考えましょう。そうすれば、どっちの手数料を選んだ方が良いのか見えてきます。

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