
終身雇用制度の崩壊や年金受給への不安から、ここ数年、投資に興味を持つ人が増加しています。
しかし、株式取引やFXなどはリスクの大きさが目立ってしまい、投資初心者が手を出すには不安ですよね。
そんな投資初心者の方から、注目を集めているのが「ソーシャルレンディング」です。
今回の記事では、話題になっている「ソーシャルレンディング」と「クラウドファンディング」の概要と違いについて解説します。
ソーシャルレンディングとは?
ソーシャルレンディングとは、「現金調達が必要な会社」と「お金を運用したい個人」を結びつけるサービスです。
「現金調達が必要な会社」とは、主に創業年数が浅いベンチャー企業などを指します。
多くのベンチャー企業は、技術力を持ち合わせていても、銀行特有の審査基準によって融資を受けることが難しい場合が多いです。
銀行の融資項目に「創業年数の長さ」という項目があることで、立ち上げから年数が浅い企業への融資を行わないことが原因です。
そこで、「お金を高利回りで運用したい個人投資家」と結びつけることで、相互のニーズを満たしているのです。
ソーシャルレンディングのメリット
次に、ソーシャルレンディングのメリットについて見ていきましょう。
個人投資家のメリット
少額投資が可能
投資と聞くと、莫大なお金がかかるイメージを持つ人も多いのではないでしょうか?
ソーシャルレンディングのメリットとして、最低1万円程度から投資を行うことが可能です。
まずは少額から投資を始めて、運用に慣れてきたら徐々に投資額を増やしていくことがおすすめです。
安定した運用を期待できる
投資初心者にとって、大きな損失を被るのが怖いと感じる人も多いかと思います。
ソーシャルレンディングは、融資先の企業が貸し倒れを起こさない限り、投資元本が減少することはほぼありません。
投資初心者であっても、経験者であっても大きな差が生じない点も魅力のひとつです。
予備知識、手間が掛からない
株やFXなどは、チャート分析などの専門的な勉強が必要です。
また、値動きも頻繁にチェックしながら作業を行うことも求められます。
ソーシャルレンディングは、一旦投資を行ってしまえば、運用期間が終了するまで待つだけで、放置していても最終的な分配金に大きな差はありません。
投資を始めたいけど、本業が忙しい会社員などに向いている投資サービスです。
借り手企業のメリット
少額でも融資が受けやすい
立ち上げて数年の会社では、1000万円ほどの少額出資を受けたい場合も珍しくありません。
銀行であれば、審査が取らない場合が多い中、ソーシャルレンディングではより柔軟に審査されます。
柔軟な審査が可能
銀行の審査は、ある程度のルールに沿って進みます。
しかし、ソーシャルレンディングの審査では、銀行であれば審査に落とされやすい「少額融資」「会社の創立年数が短い」などの条件だけでは判断しません。
前期が赤字であったとしても、本当に返済可能なのかを柔軟に審査するのです。
審査結果が早い
大手の銀行と比較しても、ソーシャルレンディング運営会社は比較的少人数で運営されます。
このような点から、企業全体の意思決定がスムーズに行われるのです。
ソーシャルレンディングのデメリット
ここまでは、ソーシャルレンディングのメリットについて解説しました。
次に、ソーシャルレンディングのデメリットについて説明します。
融資先の貸し倒れによって投資元本に影響が出る(個人投資家)
投資金は、融資先がしっかりと返済を継続していれば影響は出ません。
しかし、融資先の業績悪化により、返済が滞った場合には投資金に影響が出てしまいます。
しかし、事業所によっては融資先との間で担保・連帯保証人などに関する契約を結んでいる場合が多いです。
会社によって違うため、事前に確認しておきましょう。
投資期間中のキャンセルが出来ない(個人投資家)
一度、ファンドに投資をすると運用期間中は途中解約が出来ません。
1年〜3年の投資期間を設けている場合もあり、長期間お金を引き出せなくても余裕を持てる範囲で投資を行いましょう。
金利が高い(借り手)
ソーシャルレンディングで融資を受ける場合、銀行と比較しても金利が高い点はデメリットです。
個人投資家の利回りは平均5%〜10%と言われています。
この利回りは、融資を受ける企業側が負担するため、必然的に高い金利を支払うことになるのです。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングには、購入型・融資型・寄付型・株式型の4種類があります。
融資型は、投資家の提供資金に対して、分配金をつけて資金を返済する仕組みです。
投資家の資金に対して、基本的には何も対価を求めないのが寄付型。
資金に対する成果物を求めるのが購入型。
株式型は、資金提供の対価として該当の株式を受け取るものを指します。
「クラウドファンディング」は一括りにまとめられがちですが、蓋を開けるとさまざまな種類に分けられることを覚えておきましょう。
クラウドファンディングのメリット
ここまでは、クラウドファンディングの概要について解説しました。
次に、クラウドファンディングのメリットについて説明します。
個人投資家(支援者)のメリット
購入型クラウドファンディングでは、成果物の分配が受けられる点がメリットと言えます。
調達資金で成果物が完成した場合、そのリターンを受けることができるのです。
農作物・映画・イベント招待・グッズなど、成果物は多岐に渡ります。
自分が応援するプロジェクトが成功して、見返りを貰えるのもクラウドファンディングの醍醐味のひとつです。
起案者のメリット
企業における資金調達は、基本的に返済が必要になる場合がほとんどです。
しかし、購入型のクラウドファンディングでは魅力的な対価で投資家が納得すれば、返済不要の事業資金を得られます。
クラウドファンディングのデメリット
ここまでは、クラウドファンディングのメリットを解説しました。
次に、クラウドファンディングのデメリットを説明します。
基本的にキャンセル出来ない(投資者)
クラウドファンディングに一度支援・投資を行なった場合は、原則キャンセルが出来ません。
お金を支援する場合には、慎重に選ぶ必要があります。
管理コストが大きくなる(融資先)
購入型クラウドファンディングの場合、支援金に対する成果物の発送などで多くの費用がかかります。
また、商品の発送などで人手も必要です。
返済不要の支援金を受け取れるメリットとは別に、このようなデメリットも存在することを理解しておきましょう。
ソーシャルレンディングとクラウドファンディングの違い
ここまでは、ソーシャルレンディングとクラウドファンディングについて説明しました。
次に、似ているように思える2つのサービスの違いを解説します。
金融商品かどうか
ソーシャルレンディングの場合、資金提供の対価として分配金が発生します。
また仲介するソーシャルレンディング事業者は、原則的に金融商品取引法上の業者登録が必要です。
クラウドファンディングは、支援者が受け取るものが成果物であるモノ・サービスになります。
対価として現金や有価証券の移動を伴わないため、金融商品には該当しないのです。
出資する人
ソーシャルレンディングは投資金であり、分配金という金銭的な対価が求められます。
その為、「投資家」という言葉が当てはまるのです。
クラウドファンディングは、成果物を期待しながらも、投資金は返済されないのが前提です。
投資した金額に対する分配金を求めるソーシャルレンディングと違い、あくまで「支援者」という立場です。
このような違いも頭に入れておきましょう。
ソーシャルレンディングは投資型クラウドファンディングと呼ばれることも
クラウドファンディングにおける投資型と、ソーシャルレンディングには明確な区分けがありません。
その為、基本的には同じものを指しているという認識で問題ないでしょう。
ソーシャルレンディングとクラウドファンディング、自分に合うものを見つけよう
この記事では、「ソーシャルレンディング」と「クラウドファンディング」について、特徴と違いについて解説しました。
数多くある投資方法の中でも、投資した金額を安定的に増やせる強みが「ソーシャルレンディング」にはあります。
「投資って怖いイメージ」「投資って損しそう」等のイメージを持っている人こそ、おすすめです。
今回取り上げた「ソーシャルレンディング」と「クラウドファンディング」それぞれを比較しながら自分にあったサービスを選びましょう。