古参仮想通貨取引所のKrakenは、米国民に対するリップル(XRP)の取引を2021年1月29日付けで停止すると発表。リップル社はSECに非登録の証券となるXRPを売却し、資金調達を行ったとして米国証券取引委員会により提訴されている。
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米国民のXRP信用取引の強制清算に注意
Krakenによると、SECによるリップル社提訴により2021年1月29日5pm PTまでに米国民向けにXRPの売買を停止すると発表。また1月29日前にいつでもKraken側の判断で早めの停止措置を取るとしており、Krakenユーザーは29日までに現在あるポジションを解消しておく必要があるという。
Krakenの米国ユーザーは2021年1月28日11:59pm PTまでにXRPの信用取引ポジションを清算しておかない場合、利用規約に従って強制的に清算するとしている。
対象は米国のみ
一方で米国ユーザーはXRPの入出金、Krakenアカウントでの保有は可能であるとしている。また今回の対応はSECによるリップル社の提訴が理由であるため、米国以外のユーザーは特にXRPの売買の制限は行われず、信用取引のポジションも影響がない。
米国ユーザーは2021年1月29日以降にXRPを取引することができず、XRPの指値などの注文はKrakenによってキャンセルされる。現時点では29日以降にもXRPの入出金は可能となっているが、これらは変更される可能性があるという。
リップル社提訴の余波
また今後の対応についてはSECの動向次第であるとしている。XRP保有者に対して行われるSparkトークンのエアドロップには影響はない。SECのリップル社提訴後、大手仮想通貨取引所の一連のこのような動きにより、世界最大手仮想通貨ファンドのグレースケールは、GDLCが運用するXRPを全て売却し、ビットコインやイーサリアムへ再投資。さらにXRPのみを運用するXRPトラストを解散し、資産を株主に償還している。
仮想通貨ファンドによる仮想通貨投資は、機関投資家が間接的にリップルなどの仮想通貨に投資することができ、仮想通貨ファンドが大量の現物を保有することでXRP価格への大きな影響を与える。一方でXRPの最大手マーケットメイカーの流動性提供停止や、ファンドがXRPを清算したことで、米国の機関投資家による資金流入という大きな影響を失ったXRPはの価格上昇は苦しい展開となっていくと見られるだろう。
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