ビットコイン(BTC)の利用がダークウェブで1000億円に到達か?

ブロックチェーン分析会社のチェーンアナリシス(Chainalysis)の報告によると、違法なオンライン市場においてビットコイン(BTC)が違法ドラッグや児童ポルノなどのあらゆる分野で使用されている。そして、その金額は2019年では、10億ドル(約1,070億円)以上に達しようとしている。

ビットコイン(BTC)のリアルタイムチャート

ダークウェブでのビットコイン利用が過去最高の予想

またBloombergの報道によると、今年すでにおよそ5億1,500万ドル相当の暗号資産(仮想通貨)が違法なオンライン市場で使われてきたことが明らかになっている。これは、児童ポルノや禁止薬物、盗まれたクレジットカード情報など、さまざまな商品やサービスの購入に対して使用された金額だ。

チェーンアナリシスによると、この金額はすでに2014年と2015年にダークネットに費やされた総額よりも高くなっている。現在のペースでいけば、ダークウェブに費やされたビットコインの額は2018年と2017年を凌駕することになるだろう。

ダークウェブでビットコインに次ぐのはモネロ

チェーンアナリシスの調査結果によると、Hydraは最大の違法オンライン市場となっている。ビットコインは完全な匿名性を提供するわけではないものの、それでもダークウェブ上で選択される仮想通貨だ。そして、匿名性の高い通貨であるモネロ(XMR)は、違法なオンライン市場で2番目に広く受け入れられている通貨となっている。

ビットコイン取引が追跡できるという認識が高まっていることから、チェーンアナリシスが確認できた違法行為におけるビットコインの使用率は大きく下がっている。今年に入ってからの6ヶ月間の全取引では、1%未満であることを確認。2012年にはこの数字は7%だった。

2012年のビットコインの価格は4~14ドルの範囲だった。しかし、その頃から比較すれば、現在の価格はおよそ1,000倍近くの高騰を見せている。つまり、パーセンテージによる使用が減ったとしても、ドルでの金額は増大していると考えられている。

ダークウェブ利用者の25%以上が2018年に開始

ロンドンを拠点とする研究機関であるグローバル・ドラッグ・サーベイ(GDS:Global Drug Survey)が5月に発表した調査報告書では、ダークウェブで医薬品を購入することが増加していると示唆していた。

過去6年間で、ほとんどの国でダークネットで薬を入手している割合が年々増加している。ダークウェブ市場の利用を報告している25%以上は、2018年にその利用を開始しており、ダークウェブ市場におけるビットコインをはじめとする仮想通貨の利用は避けることができない状況にあると推測されている。

ビットコイン(BTC)の価格・相場・チャート

参考
Bitcoin Criminals Set to Spend $1 Billion on Dark Web This Year
GLOBAL DRUG SURVEY

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