ソーシャルレンディングの利回りは高い?計算方法と比較ランキング

近年、大企業が「副業解禁」を公の場で宣言することが多くなりました。
このような時代の流れがきっかけで、本業とは別に仕事をする意識が高まっています。

しかし、実際には本業の仕事が忙しいために作業時間が取れない方が多いのが現状です。
そんな中で、注目を集めている投資手法がソーシャルレンディングです。

株やFXと違い、投資金の損失リスクが少ない点が魅力です。

今回は、ソーシャルレンディングの概要と各ソーシャルレンディング運用会社の利回りに焦点を当てて解説します。

この記事を読んで頂ければ、ソーシャルレンディングの概要からメリットまで詳しく知ることが可能。
「ゼロ金利」と呼ばれる貯金以外の資産運用方法として活用することもできるでしょう。

ぜひ、最後までご覧下さい。

ソーシャルレンディングとは?


ソーシャルレンディングとは、「お金を借りたい企業」と「高い利回りで資金を運用したい個人」をマッチングするサービスを指します。

企業運営を行なっていくためには、資金調達が必要です。

しかし、資金融資を行なっている銀行では「少額融資」「会社の創立からの年数」などに対して厳しい基準を設けています。

その為、財務状況に問題がなくても、融資を受けられない場合が多いのです。
「高い金利が付いても融資を受けたい」というのが企業側のニーズとなります。

このような企業に対して、個人投資家が出資したお金を融資することで企業と個人のニースを相互に満たすのです。

投資初心者でも、一度投資を行えば「ほったからし」で運用できることから人気が高まっています。

ソーシャルレンディングのメリット

次に、ソーシャルレンディングのメリットを3つ紹介します。

少額の出資金から投資可能(投資家側)

ソーシャルレンディング会社によって基準は異なりますが、最低1万円程度から投資可能です。
会社員でも気軽に始められる値段設定は魅力のひとつでしょう。

安定した運用が可能(投資家側)

融資先が貸し倒れを起こさない限り、投資元本が減少することはほとんどありません。
投資初心者と投資経験者の間に、大きなパフォーマンスの差が生じないのが、メリットです。

予備知識や運用に掛かる手間がない(投資家側)

株式やFXなどの投資はある程度の事前知識を必要とします。
為替の動きからチャート分析を行ったりと、数分の中でさまざまな作業を行わなければなりません。

しかし、ソーシャルレンディングは投資を行えば、運用期間が終了するのを待つだけで、ほったらかしにしても、期間満了時に勝手に分配金が入ります。

運用期間中の作業を必要としないため、忙しい方にはおすすめです。

ソーシャルレンディングの利回りは高い?

では、ソーシャルレンディングの利回りについて説明しましょう。

「利回り」とは

「利回り」とは、投資した金額に対する収益割合を1年当たりの平均に直した数字を意味しています。

例を挙げると、150万円を金融商品で3年間運用。
40万円の分配金を受け取り、その金融商品を200万円で売却したとします。

この場合、元本150万円が、3年間で90万円(利益と売却差益の合計)を生んでいます。
1年間で30万円の収益を生んでいる為、年利回りは30%です。

利回りの計算方法

利回りは、以下の計算式で求められます。

利回り(%) = {(分配金 – 税金) / 投資元本}/運用年数 × 100

ソーシャルレンディングの金利は7%

ソーシャルレンディングの金利は、投資するファンドに左右されます。
しかし、平均して7%程度の利回りが保障されており、投資の中でも高い利回り設定と言えるでしょう。

この高利回りの秘密は、ソーシャルレンディングの仕組みに隠されています。

ソーシャルレンディングは、個人から集めた資金で融資を行うことで、返済金利の一部を投資した個人に分配する仕組みです。

つまり借り手側が支払った金利から事業者の利益分を差し引くことで、投資家の受け取る分配金が計算出来ます。
投資家に7%の利回りを提供できることから逆算すると、貸出の金利はもっと高いことが想定できるのです。
貸出金利は、およそ9〜15%程度とも言われています。

金融商品の利回りを比較

ここからは、その他の金融商品の利回りと比較してみます。

定期預金

定期預金は、預け入れから一定期間お金を引き出せない預金を指します。
普通預金と比べると金利は高めですが、それでも0.01%〜0.35%です。

元本に対するリスクはほとんどありませんが、見返りも少ないと言えます。

国債

国債とは「国が発行する債券」のことであり、証券会社や銀行で購入することが可能です。
こちらもリスクは最小限に抑えられていますが、利回りは0.26%と低い水準にあります。

社債

社債は「会社が発行する債券」のことです。
最低投資金額は10万円以上からスタートする場合が多く、利回りは0.1%〜10%までさまざまです。
利回りが高い社債もありますが、会社に対する信用リスクが増大します。

海外債券

海外債券は「海外で発行される債券」のことです。
利回りは投資する商品によって変わりますが、0.1%〜10%と言われています。

海外債券の購入で気を付けることは、為替変動リスクをダイレクトに受けることです。
場合によっては投資元本の損失リスクが生まれます。

株式

株式は、会社の株を一定金額で購入し、値上がり益を狙う投資商品です。
会社の業績によって株価の値段は常に変動する為、リスクは大きいと言えます。

株式投資では個人投資家の9割は損しているとも言われ、ある程度の知識が必要です。
利回りは2〜6.2%程度となります。

FX

FXとは、他の国の通貨を買ったり売ったりして利益を出す投資手法です。
1ドル100円のときに買い、1ドル=120円になったときに売れば20円の儲けが発生します。

この仕組みを利用して利益を出すのです。

外貨売買は変動が激しいために、上手く取引出来た時の利回りは高いでしょう。
しかし、投資元本を失うリスクもあり、注意が必要です。

J-REIT

J-REITは、日本版不動産投資信託のこと。
不動産投資であるため、安定しているように見えます。

しかし、REITはあくまで「金融資産」であり、その不動産を所有することは出来ないのです。
約3〜6%の利回りが期待出来ますが、初期投資に数十万円を要します。

そのため、投資初心者にとっては大きな負担と言えるでしょう。

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは、投資するファンドによって4%〜15%の利回りが相場です。
投資金額も1万円から可能であり、価格変動リスクも小さい点が特徴です。

短期間で大きなリターンは期待出来ませんが、着実にコツコツと運用する場合はおすすめです。

ソーシャルレンディング、利回りランキング

最後に各ソーシャルレンディング運営会社の特徴と、利回りについて説明します。

SBIソーシャルレンディング

SBIソーシャルレンディングは、大手SBIグループの「SBIソーシャルレンディング株式会社」が運営しています。
主に不動産ファンドを扱っており、利回りは3.0〜10.0%です。

1万円から不動産ファンドに投資できるのは、投資初心者にとっても心強いでしょう。
大手企業が運営している点も、メリットです。
実績も十分なソーシャルレンディングサービスを使いたい方におすすめです。

maneo(マネオ)

日本のソーシャルレンディング業界の最大手が「maneo」です。
運営は「maneoマーケット株式会社」と「maneo株式会社」が行なっています。

主にローンファンドに力を入れており、平均的な運用利回りは5〜8%です。
運用期間は最短2ヶ月〜36ヶ月と幅広く用意されており、最適な投資期間も選べます。

投資初心者で、最大手のサービスを使いたい方におすすめです。

FUNDINNO(ファンディーノ)

日本国内で初めて株式型クラウドファンディングサービスを提供した会社です。
「株式会社日本クラウドキャピタル」が運営を行なっています。

未上場企業の株式を少額で購入できるのが魅力です。
具体的な利回りは公表されていませんが、投資先企業が大きく成長すれば、保有株を高い株価で譲渡できるかもしれません。

Nextshift Fund(ネクストシフトファンド)

Nextshift Fundは「社会的インパクト投資」と呼ばれる貧困・医療・教育といった世界の社会問題解決に投資するソーシャルレンディングサービスです。

運営会社は鳥取県に本社を置く「ネクストシフト株式会社」が行なっています。
運用利回りは4.5〜7.2%の間が相場です。

少ない金額で社会貢献のために投資できる点は、大きなメリットと言えます。

OwnersBook(オーナーズブック)

不動産ファンドをメインにしたクラウドファンディングサービスです。
運営は東京都に本社を置く「ロードスターキャピタル株式会社」が行なっています。

ソーシャルレンディング業界は、新しい企業が多いことから財務状況を公開している会社は少ないです。
しかし、オーナーズブックは2017年9月にマザーズ市場に上場し、Webサイト上で財務状況を公開しています。

利回りは4〜5%のファンドが多いため、平均より利回りは低めになります。
しかし、安定した運用を行いたい方にはおすすめです。

Croud Bank(クラウドバンク)

「日本クラウド証券株式会社」が運営を行なっているソーシャルレンディングサービスです。
不動産投資、太陽光。、中小企業支援ファンドをメインで扱っています。

実績平均利回り数は6.99%であり、融資元本回収率が100%である点は魅力的。
1口1万円から投資も可能であり、メリットが多いサービスと言えるでしょう。

トラストレンディング

運営は「エーアイトラスト株式会社」が行なっています。
ソーシャルレンディング業界の中でも高い利回りを誇っており、平均利回りは9.95%です。

案件は不動産担保、再建担保付ローン、有価証券担保などを扱っています。

また、それぞれの案件データの貸付利率に事業者報酬が記述されている点も大きな特徴です。
あまりにも高い貸付利率で融資していると、貸し倒れの可能性が高まります。

貸し倒れを守る意味でも、貸付利率を把握できるのはメリットが大きいと言えます。

CROWD CREDIT(クラウドクレジット)

運営は「クラウドクレジット株式会社」が行なっており、世界中の地域でお金を必要としている個人や事業者を結びつけるサービスです。

ファンドの利回り平均は5.9%〜13%までと幅広く、ベンチャー企業支援、未電化地域支援、省エネ事業などのファンを用意しています。

メリットとしては、クラウドクレジットが大手総合商社である「伊藤忠商事株式会社」と資本提携していること。これだけの大手企業が投資を行うという点から見ると、大きなリターンが期待できると見込まれています。

大企業の支援を受けて、勢いのあるソーシャルレンディングサービスと言えるでしょう。

ソーシャルレンディングは利回りは高くリスクも低いのでおすすめ


今回の記事では、ソーシャルレンディングの利回りに焦点を当てて、解説しました。
他の投資商品と比較しても、ソーシャルレンディングは利回りが高くリスクが低いので、おすすめの手法です。

一般的に、株やFXが有名で損失を被るイメージがある「投資」ですが、「ソーシャルレンディング」で安定的な運用を行うのもひとつの選択肢と言えるのではないでしょうか。

時間のないサラリーマン、家事に追われる主婦こそ、「ソーシャルレンディング」がおすすめです。

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